第284話

わたしは東国の姫


師匠のノーネームと模擬戦したけど結局、

武闘大会の王子と同じように指一本で完敗…


はぁ…情けないな…

がんばってがんばって鍛錬してきたのにな…

浮かれてたわけではないけど、

東国では一番強く

今は日本でも世界ランカーって言われてるけど…

真の強者には足元にも及ばないなんて。


今までの努力が無意味に思えてきた…

悔しいな…


気がついたらわたしは涙を流していた。

「あ、あれ…ち、違うの!

と、止まらない!!」

涙が溢れてくる。

わたしの意志とは関係なく次々と…

負けて泣くとか惨めすぎる…

もうやだ…





すると、

「強くなったな。」

と、師であるノーネームがそう言い

わたしの頭がなでられる。

嬉しいはずなのに…なぜか、わたしは涙腺が決壊し

全校生徒の前で大号泣してしまう。


「う、う…うわーん!!

ごめんね、ごめんね、ノーネーム!

この前はごめんね!ずっと、ずっと

叩いたこと謝りたかったの!

ひっく…ひっく…」

前に東国で指事を仰いでいたとき

ノーネームが、なぜかいきなり

オレの物になれとキスを迫ってきて

ビンタしてしまった。

それから疎遠になりずっと後悔していた。

謝りたかった。


「もう気にしてない。だから泣くな。」


「なら、まだわたしの師匠でいてくれる?」


「ああ、お前がそれを望む限りはな。」



と、全校生徒達から拍手喝采

もらい泣きする人も続出した。


な、なんだろう…

わたしノーネームと、もっと一緒にいたい。

変な感情になる…


もちろん今でも王子を愛してる。

愛してはいるが、ノーネームもわたし大切な人。

かけがえのない師匠。

恋愛感情ではないはずだけど…

ずっと一緒にこれからもいたい…


それに戦い方も王子にすごく似てる…

指一本で止めたりだったり、急に後ろに現れたり…

確か王子のは残像だったけど。

だからか、つい王子の面影を師匠のノーネームに

重ねてしまい…


と、とにかく師匠のノーネームに急に甘えたくなり

「し、師匠ーー!!!」

と、弟子特権でわたしが抱きつこうとしたら…


「ダメ!友達でもそれ以上は許さない!」

と、同じパーティーメンバーの

魔法少女が、通せんぼし割って入る


「アナタ、前クロノサンが

覆面レスラーしてたとき、破廉恥と否定して

ましたよね?」

駆け付け睨みつけてきたアメリカ少女


「あ、そ、そうだった…

ノーネーム、あのとき破廉恥って言ってごめんね。

そ、その、わたしの国の文化は

上半身裸や、露出することがなくて…

悪気があったわけじゃないの!!

でも破廉恥って思ったのは本当で…

とにかくごめんね、もう言わないから許して!」

と、わたしはノーネームに頭を下げ謝罪した。


「く、クロノ…わたしもごめん…。

クロノってあのときは知らなくて…

クロノならなんでも受け入れるから!!

あのときは、クロノ以外の男の裸を見たと思って

悪口がつい…ごめんね、だからわたしを

嫌いにならないで!お願い!!」

魔法少女も涙目になりながら

頭を下げ謝罪していたのだった。


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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが

☆ ♡ コメント など

いつも本当にありがとうございます。

励みがんばって参りますので今後ともよろしくお願いします。

思い付く限り執筆 不定期に投稿しますのでぜひフォローよろしくお願いしますm(_ _)m

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