第65話

王執務室

コンコン

「入れ」パパン王


「失礼致します。」メイド長


「して、バカ息子はどうだった?」


「王の書状を東国の国主に渡し、

禍々しい刀を持って帰られ、

鎧のドラゴンと共に帰還致しました。」


「刀か… また我に匹敵…

いや、それ以上のチカラか…」

この異世界 武力で全てを支配しているパパン王

他の国は統治出来ないから全てが支配下の属国だ。


「はい…今ドラゴンが装備してる

あの呪わた漆黒のフルプレートと

同等くらいかとは…矮小な、わたし如きでは

測りかねますが…」

元エリートアサシンのメイド長



漆黒のフルプレートは パパン王でも

装備出来ない。

ドラゴンが装着しても大丈夫なのは息子の王子が

鎧さんに許可を出したからだ。

多分血塗られた愛刀も一般の人が触れたら

同じく即蒸発するだろう…。



「ふぉっふぉっそんな刀をどこで殿下は?」じいや


「はじめて友人が出来たと…

その友人の介錯をお願いされ…託されたと…

その後、刀に血を吸わせたみたいで」


「「なんと!!」」パパン王 じいや


「それで、あの禍々しさか…

見てはいないがこちらにも気配はわかっていた。

意思が宿っておるやもしれん。

いや怨念や未練もか?」パパン王


「ふぉっふぉっ殿下もさぞ辛かったでしょうや。

初めての友を手にかけるとは…」じいや


みんな家族だからわかっている。

なにか理由があり、仕方なくそうしたのだと…

本当は手にかけたくない

一緒にあそんだりしたかっただろう。

だけど相手の意思を尊重した結果であろう。

家族はみんな王子を正しく理解していた。




「息子とドラゴンは?」パパン王


「ドラゴンは王宮の庭、ドラゴン小屋にて

漆黒のフルプレートをつけたまま 

人間の一人前の食事をし、いまは就寝中。

大人しくしてます。

坊ちゃまは血塗られた愛刀と共に異世界(日本)に向かれました」メイド長


「そうか…東国の姫は?

東国に食料の支援をしたら

姫をやると国主が言ってきてな」パパン王


「いえ、特になにも…」メイド長


「書状を持たせたのだ

お互いの意思、いろいろ見てから

本人同士に決めさせよ、とな。

東国の姫はバカ息子をにくからず思っているとも

国主から聞いたでな。」パパン王


「何も言われなかったから上手くいってないか…

恥ずかしがってるか…」メイド長


「王よ急ぎ失礼いたす!!

東国の国主から緊急の書状が…」

騎士団長(親戚の叔父になる人物)


手紙を受けとるパパン王

「ああ、すまんな。

な、なんと!?

バカ息子は国の自警団…

国直属部隊の組長を殺害し逃亡中

東国で指名手配犯になっているだと!!

即刻身柄を引き渡し、説明せよとな?!

さもなくばら負けるとわかっていても

恩を仇で返すようだが貴国と

戦争もやむを得ないと!!」


「「「なんと!?」」」

メイド長 じいや 騎士団長


「バカ息子は一体なにをしたのだ…

まさか?!先ほどの友の血塗られた愛刀とは 

その自警団の組長なる者のであろうな…」パパン王



重苦しい雰囲気になる

王執務室であった。


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読者の皆様 初心者の拙い文章ですが

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いつも本当にありがとうございます。

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