第2話
大学が終わった、その帰り道に私はアパートによる。侑(ゆう)くんのところへ。侑くんはバイト先の先輩で、フリーターだ。ピンポーン。とインターホンを鳴らすと、インターホンの先から、「入って」と低い声がきこえてくる。寝起きだろうか。家に入ると部屋は電機が消えていて暗かった。侑君は黙って私に抱き着いてきた。私は「ちょっと」と言って拒んだ。いきなりすぎる。侑君とは付き合っているわけではない。私が侑君のことが「好き」で家に通っている、ということになっている。し、友達にもそう言っている。友達は私が侑君の顔面が好きなんだと思っている。この前「その侑っていう男のどこが好きなわけ?顔以外で。」と真面目に質問された。本当のところ、私は侑君のことが好きなのだろうか。彼は特別優しいわけではないし、sexがうまいわけでも一緒にいて気が合うとも思わない。彼の良いところといったらレジ打ちが早いところと顔がまあまあかっこいいところくらいだろう。じゃあなぜ私は侑君に会いに行くのか。強いていうなら「暇つぶし」だろう。
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