晴れた空の下で

甘夏みかん

第1話

「僕と付き合ってくれませんか?」

人生ではじめて告白された。

その相手は、同じ大学で同じ学部の友晴(ともはる)くんだ。友晴くんは友達で、悪い印象なんて一つもない子だった。出会った頃から。まっすぐ親の愛情を受けてそだったのだろうなと思う爽やかな笑顔。彼の周りにはいつも温かい陽だまりができていた。わからないことがあったら、あの爽やかな笑顔で優しく教えてくれるし、いつも明るく声をかけてくれる。「実希(みき)ちゃん、おはよう!」と。ただ、友晴くんの気持ちには応えられない。私は目を逸らして「ごめんなさい。」そういうと、頭を下げた。彼は「そっかー」というと気まずそうに頭をかいた。悲しそうな表情をしているようにも見える。友晴くんのことは嫌いではない。ただ、私は友晴くんを選べない。

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