第66話、今川家の最期
自分はバレないように注意をしていた、ここまで来てバレたら大変な事になるからと思っているとどうやら風魔の草たちが誘導できたみたいでこちらに来ていた。
良しと思いながら待ち受けていた、今川義元たちはよほどに疲れたのか。あんまり疑いなどせずに入野城に入城したのだった。
そこで残党兵がすべて入ったのを確認して城門を閉じた。すぐに今川義元の他、残党兵たちは何事かと慌てていたのでそろそろ良いかなと感じて姿を現した。
「どうも急な事に驚いているところ申し訳ありませんが自己紹介をさせて頂きます。自分は上総介、真里谷信政と申します。今宵は義元公の首を頂きに参上致しました。それでは義元公、自分が黄昏にお連れ致します」
それを言い終えるとやれと手を下ろすと周りの城壁の上から今川義元に向かって一斉に弓矢が放たれた。既にここまで来るのに相当な体力を消費している今川軍の残党では勝負にならなかった。
中には最期まで主である今川義元を助けるべく我が身を盾にして守って死んだ武士の中の武士もいたが戦局は覆ることはなく今川義元は弓矢の雨に撃たれて亡くなった。
駿河国、遠江国そして三河国の大半を支配していた今川義元はこうしてあっけない最期を迎えた。周りの者たちは勝鬨を上げて喜んでいたが自分は別のことを考えていた。
そう、どれだけ強い勢力を持ってもどれだけ歴史を動かした英雄でも最期は本当にあっけないと感じた。それは下手にすれば自分もそうなってしまうからと感じていた。
しかし、そのような事を考えてゆっくりとしている暇はない。すぐに駿府館に向かわなければ駿河国の平定は難しい、そうなれば甲斐武田家の介入を許してしまう結果になる。
自分は再び、東に軍を進めて駿府館まで向かった。その付近になり一度、小休憩をとりそれから夜になるのを待ってから駿府館に近づいてから兵の一人に今川家が所属している服装をつけて向かわせた。
お館様が武田家に討たれて討ち死にしたとそして何とかして首を奪って退却してきたと説明をした。すぐにそれは真かと言ってきたので真でござると言うと敗残兵の大将にその敗残兵を駿府館に入れと言われたので自分は合図があるまでは静かにしろと言ってからゆっくりと駿府館に入った。
すると父上は、父上の首は何処にあると言って一人の男が現れた、恐らくこの男が今川氏真だろう。
戦国時代に生まれたことが間違いだったと言われている武将で現代なら有名なサッカー選手として生きれたのにとよく言われている人。
そしてあの早川ちゃんの本来結婚するはずだった男、そう考えると生かしておくわけにはいかない。さて、最後ぐらいは小さな願いを叶えさせてやるかと思いで首を出した。
それを見ると今川氏真はその場で崩れて泣き崩れた。そして自分は泣きそうな声をうまく出しながら話を始めた。
「お館様は・・・武田家の謀略にハマり悲惨な最期をこの近くで見ました」
そう言うと今川氏真は武田めーと泣き叫びながら怒りを沸かせていたのでそろそろ父親と一緒に黄昏と思いで続きを話した。
「でも今川氏真様・・・武田家は武田家でも・・・お館様を殺したのは・・・上総武田家ですけどね」
自分はそう伝えてから今川氏真の首を一気にはねてからその場で大量の血が溢れ出した。今川家の家臣は既に今川義元が討たれた上に後継者にあたる今川氏真まで討ち取られて完全に大混乱していた。
「皆のもの、良くここまで頑張ってくれた。その褒美だである、駿府館にある物を好きなだけ略奪しても構わない。米、金、品物、女を好きなだけ奪い尽くすが良い。ただし、城下での略奪は禁止する。さあ、早いもの勝ちだ、攻めるが良い」
そう言うとそれまで我慢していた足軽たちや忍びたちが一斉に歓喜の声を上げて駿府館を攻め始めた。一方、今川家はお館様が討たれてその後継ぎも消えてこの混乱を収めるものはなく一方で戦いとは呼べないものになっていた。
夜が開けると今川家の家臣は殆ど殺されて悲惨な状態になっていた。自分はやり過ぎたかなと思いながらもこれ以上被害を出すわけにはいかないと感じてすぐに駿河国にある今川家の家臣に伝えた。
今川義元並びに今川氏真は討ち死にして今川家は滅亡したと家が滅びるまで頑張った貴殿らはここで我々に降っても不義とは言われないだろう。駿河の民のためにもどうか真里谷家まで降ってほしい。
そう手紙を送ると次から次へと降ると降伏するのもが溢れてそれ以降は血を流すこともなく駿河国を平定に成功させた。
その上で風魔からの知らせだと滝川一益が見事に武蔵国殆どに上野国と下野国を支配することに成功した。これで一気に領土が拡大してしばらくは内政して国を豊かにしておかないとこれで北条家は何も出来ないと考えた。
その時に思うのは甲斐武田家であり今すぐに攻めてくることはないけどいずれは戦わないといけなくなると考えている。
北条家を戦わずに降伏させるために自分は相模と言う大きな城を包囲して降伏させようとしていた。でも甲斐武田家から貿易が可能でありこれでは不完全でありいつかは甲斐、信濃を奪わないといけないと考えて頭を悩ませていた。
そんな時に甲斐から思わぬ訪問者がこの制圧した駿府館に迫って来ていた。
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