第61話、まさかの人物からの提案

とうとう小田原城で行われる新年会に参加するために早川ちゃんと共に向かい始めた。戦いに参加するわけではないので少人数で向かっていた。






無論、各城で軍事行動の準備を終えて合図でいつでも北条の勢力と真田勢力に攻め込む事が出来ていた。






でも早川ちゃんの父親である北条氏康が考え直して暗殺など辞めてくれることを祈っている。そうすれば何より最善な結果になるのだから無理だとわかっても神に祈りたい気分だった。






神に嫌われているから聞いてくれないのは知っているけどそれでもと思いで重い足取りになりながら小田原城に向かっていた。






すると早川ちゃんから今夜、話がありますと笑顔に言われて本当に早川ちゃんの笑みは元気をさせてくれるなと思いながら自分は分かったと伝えてその日の夜、宿で泊まって夜が迎えた。






昼間に夜になったら話をしたいと言っていたので早川ちゃんがこちらに来て何を話してくれるのかなと楽しみにしていた。そしてこちらに抱きつきながら小さな声で自分に話してくれた。






「あなた・・・これから言う事は本当の事ですから聞いてください・・・私の父があなたを亡き者にしようとしています。今すぐに引き返しましょう、あなたには死んでほしくないのです」






自分は驚きながらその話はどこで知ったと話すと早川ちゃん一緒に着いてきた従者から父からの伝言でと言う形で伝わったらしい。






なんで自分を助けようとしたのかと言うと好きな人を助けたいと思っては駄目ですかと言われた。自分はそうかと嬉しく思っていたがこれから早川ちゃんを裏切るような事をするのでこちらは何も言えずに黙り込むと早川ちゃんが自分に対して話してきた。






「あなたがそうやってなっている時は何か隠している時ですから話して下さい。優しいあなたが隠している事はきっと私に関する事だと思いますから」






・・・やれやれ、まだこんなに幼いのに才知が凄いよと思いながら誰にも話さないと約束してくれるかと言うと早川ちゃんは静かに今後の計画を話した。






すると早川ちゃんは先に裏切ろうとしているこちらが悪いので何も言えませんがどうか家を潰さないでくださいとお願いしてきた。






自分はもちろん潰すつもりはないから安心してくれと伝えると早川ちゃんはありがとうございますと伝えた後に早川ちゃんからとある提案をしてきたのである。






それはこの作戦に父がとったのは真田と今川家が関わっているので今川家にも被害を与えたいと作戦を話した。その内容に早川ちゃんと目を疑いたくなる内容であの甲斐武田家を動かすと言うのだ。






甲斐武田家は海がなく虎視眈々と海に面している国を狙っているはずですと言ってから今川家を責めさせましょうと言った。見返りとして塩の格安提供に海産物の関税など無くせば武田家も動いてくれると思っていますと言ってきた。






確かに甲斐武田家が動けばこれ以上もない心強い味方が増えるが・・・この時に早川ちゃんが甲斐武田家も信頼できる味方が欲しいと考えています。甲斐武田家と上総武田家は宗家と分家の関係ですからきっと提案に乗ってくれると思いますと熱心に話した。






自分は良いのかと聞くと早川ちゃんは家族の命を助けてくれるのでしたら私は構いませんと真剣な顔で話した、ならば早川ちゃんの覚悟を無駄にするわけには行かないなと自分も覚悟を決めた。






すぐに俺は従者に甲斐武田家に対して書状書いてこの後の事を書いて味方に誘った。味方になったときの利益など書いておいた。無論それだけでは駄目だから失敗した時の事も書いたが甲斐武田家にとっては不利益が少ない事も書いたのでどうなるか。






早川ちゃんはきっと上手く行きますよと言ってから少しでも時間を稼ぐために手土産など買うなどして誤魔化しましょうと言ってきた。






確かにそれならば怪しまれる心配もないし新年会も自分を抜きにしても開催されたらそれはそれで構わないし開催されなかったら裏がある事だし・・・それにしても早川ちゃん、何処でそんなことを学んでいたのと聞くと早川ちゃんは夢の中でと話した。






そんな事があるのかと自分は頭を傾げながら思うのだった。


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