第48話、戦後処理を始める

さて、本国に戻ってみると謀反に参加した者はほとんどいなかった。と言うか実力があり人望も獲得していた俺が前から当主になるように民やほかの武士たちからも言われていたおかげでこの機会に今の当主を追い出して俺を当主にさせたいものが多くいた。






そのため父上側についたものはほとんどおらず僅か一千の兵もいるかどうかであった。もし戦いが長引けばもっと増えていたかもしれないが川越の戦いの大勝利を聞いて俺を敵に回したい者はいないということであろう。






これでは勝負にもならない。こちらは数万の軍勢、そして向こうは一千のみと言う油断はするなと思っても油断をしてしまうほどの戦力しか相手はいなかった。本拠地で籠城をしようとしていた父上たちを包囲をしてその上に忍び・・・物の怪などを潜入させて戦いが始まった瞬間に内部から崩壊をさせた。






これではいくら真田幸隆、前田家元が優秀でもなんとかなるものではない。城の守りはあっさり崩壊し、雪崩込み一気に城内を攻めた。そうして国を乱したとして主な主犯たちを集め縄で縛った状態で対面をした。






「せっかく川越の戦いで大勝利をして今のうちに下総の国まで攻めようとしている時にお前たちは何をしているのだ。父上は勿論のこと国を乱してここまでの被害を与えたということはそれなりの覚悟があってやったことだよな。少なくともこの後何をされても文句は言うなよ、それがお前たちが選んだ道なのだから」






するとここで真田幸隆が俺に対して俺はまるで狐に憑りつかれているように変わってしまったと言い出して今の俺は化け物に操られていると言ってきたのだ。確かに的外れではないな、その考え方は間違いではないがそれを知ったところでもうお前にはどうすることもできないではないかと思いで後日処刑をするということで牢獄にいれた。






そして前田家元も同様に牢獄に入れておくことにした、もちろん最終的には殺すつもりであるが少しそれは置いておいた方が二人を殺す時が面白くなるからな。それよりも父上の処罰を決めることにした。






これから当主になるつもりなので死んで頂くがほかの者たちから出来る限り避難を受けないようにするために俺は泣いている様子を見せながら父上に対して






「父上・・・俺はあなたを助けたい気持ちはありますがそれでは国が・・民が納得しません。この国のために真里谷家のためにそして民のためにあなたを処刑をいたします。真里谷家は俺が必ず大きくさせて見せますから・・・安心してあの世に旅立ってください」






そう言って俺は周りの者たちへ父上を処刑するようにお願いをした、泣きながらそう命令を出したので誰もが心中を察しいたしますと言って同情をしてくれた。これで国が俺を中心にまとまるなと思いで父上だけが見ている時に不気味な笑みで見送ってあげた。






その時父上が俺に対して「この!鬼になったか!」と叫びながら連れていかれた。父上、お見事です。あなたの言っていることは的中ですよと言ってあげたかった。本当、素直に俺に家督を譲っていればこのような最期は来なかっただろうに。






本当に哀れな男ですなと思いながら見えなくなってからため息をついて「今日は疲れたからあと二人の処理はまた後日を行うことにしよう」と言ってその日は解散をした。だが俺の目的はむしろここからが本番であった。






その日のうちに俺は真田幸隆が住んでいた屋敷を訪問をしていた、理由は真田一族の処遇に関することで自ら伝えてから行動を移そうとしていたから。






俺は謀反を起こした真田一族の見張りをしていた者たちにお疲れ様と言ってから屋敷の中に入った。屋敷の中には怯えながら出迎えてくれた。そうしてすぐに恭雲院に対して冷たい言葉をしながら






「お前たちの処遇は決まった、恭雲院は出家をして残りの男二人は殺すことに決めた。当たり前だが夫である真田幸隆は死刑だ、文句はないよな」






「・・・我儘は承知しております、ですがどうか子供たちだけでも生かしてはくれないでしょうか。どうか、お願いをいたします。必ず真里谷家に忠誠を誓わせるように教育をいたしますのでどうかお願いします」






そう言って泣きながら恭雲院はあなたを下げてお願いをしていた、無論なことに子供たちを殺すつもりはない。もし子供たちを殺せばあの八咫烏が来るからな、だけど脅しには使えると思って言うと案の定に泣きながらお願いをしてきたので俺は条件を出してあげたのであった。






「そうだな・・・ならば条件がある。これから恭雲院の夫、真田幸隆は死刑になるから子供たちも殺さねばならないがあることをすれば俺は子供たちを助けられることができる」






その方法は何でしょうかとまるで喉が渇いた如くにその話に飛びついてきたので俺はそれは俺の女になることだと言ってあげた。理由は俺の女になれば俺はお前たちを守る義務がある、それを理由にすれば何とか助けられると話してあげた。






まあ、何もしなくても子供は殺せないけどねと思っていたがそんなことを恭雲院は知るはずもないので再度、俺に対してあなたの女になれば子供たちは助けてくれるのですかと聞いてきたので俺は真里谷家当主として約束をしようと言い返した。






すると恭雲院は分かりましたと言ってならば抱いてくださいとお願いをしてきた。聞いた俺はそれならばしょうがないなと言って子供たちはすでに寝ている様子だったのでそのまま恭雲院を抱きしめながらキスをした。






勿論、彼女は本心でしたくないと思っているだろうからまずはその想いを変えて行くところから始めようではないか。まあ、俺の夜の営みの技術の前では堕ちなかった女などはいなかったからな。






さて、恭雲院よ。お前はどこまで耐えられるかな。すぐに堕ちないでくれよと思いながら俺は恭雲院と夜の営みを始めるのだった。






翌朝になり俺は久々に清々しい朝を迎えていた、想像以上に恭雲院は良い女であったので苦労した甲斐があるなと思いながら朝になり俺は屋敷から出る前に約束は必ず守ってあげますよ、だから今後ともよろしくなと言ってから屋敷を後にした。






さて、今日も戦後処理をしてから今度は諏訪姫のところに向かおうかな。好きな人が牢獄に捕まっていると考えている彼女の様子はどうなっていることだろうか。俺のことを恨んでいる、それともただひたすらに彼の命乞いをお願いをしてくるとかどちらにせよ、面白そうな展開だなと考えていた。






まあ、前田家元はもう大人だからどちらにせよ殺すつもりですけどね。一応、前世の俺に対して裏切り行為をしたのだ、それをお返しをしないとなと思いながら準備を進めている俺だった。

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