名門武家の分家として戦国時代を生き残りたい

第46話、川越の夜戦、前夜

年も明けたことだしそろそろ本格的にほかの勢力が動き出すことだろうな、俺もいろいろと準備をしているだろうが相手もそれなりに準備をしていることだろう。

もしここで負けたら俺は来世の俺以下になってしまうからそれだけは避けたかった、それにうまく言えば多くの美人が俺のモノになるのだ。負けるわけにはいかない、たとえ相手に強者がいようともそう思いで年を開けてからも準備をしていた。

そんな時にとうとう関東管領家に動きがあったと密偵から報告が来たのである。遂に動き出したかと思いで俺もすぐに戦場に向かえるように戦の準備と北条家に対して密偵を送って手紙を渡していた、その内容は近いうちに関東管領家があなたたち北条家を倒そうと動いていますと書いたうえでその裏で操っているのは今川家の軍師、太原雪斎と書いて送った。

まずは援軍を送るとしても向こうから信用してもらう必要があった、信用がないと前の世界みたいに追い出されることも考えられるからな。それを防ぐためにもこうして手紙を送ってこちらは北条家の味方ですよと行動に出していた。まあ、こちらが北条家に味方をする目的は早川殿を俺の女にさせたいためですけど。

それと来世の俺はどうも北条家が大好きだから北条家に味方をしても怪しまれない事だろうし来世の俺も満足していることだろう。それにこの戦いは北条家が勝つ可能性が非常に高い、向こうは雑魚兵ばかりだが北条家は勢力拡大のために多くの戦をしてきている。

これが一つ目の差、そして二つ目は配下の質、確かに関東管領家にも長野と言う名将がいるが彼一人ぐらいしかおらず一人では国を支えることは難しい。それに引き換え北条家は有能な家臣が多く、一門衆も有能であり実力は明らかに北条家のほうに軍配が上がる。

最後に大将の器の差が余りにも大きい、関東管領家の主は自分さえよければどうでも良いと考えている無能で後のことなど一切考えておらず日々家臣が苦労をしていると聞いている。それに比べて北条家の当主は何事も真剣に取り組んでおり日々民の暮らしが良くなっている。

これが三つ目の差、これを含めても北条家が勝つのは当たり前であろう。それも分からない者たちは滅びていくしかないのだ。残酷な話だがこれも戦国時代の習いだ、でも安心してくれ滅びてしまった家もできる限り残してあげますよ。

女を抱いてね・・・まあ、こちらにとても良い展開になりつつで良かったと思っていた。家臣である真田幸隆は更に警戒心を出してこちらを見ているけどそんなことをされても何も怖くはないぞ。

謀反を起こされてもお前の女が俺の女になるだけだぞと思いながら見ていた、でもほとんどの家臣たちとの付き合いは良くて悪いのは真田幸隆ぐらいであり太田、滝川などは良くて真田幸隆は孤立をしていた。

まあ、父上が真田と裏で繋がりがあるから孤立とは言えないかもしれないけどだいぶ孤立をしていた。前田家元もこちらを倒そうと動いていた、諏訪姫の扱いを少しだけ冷遇しただけであの前田家元は怒りを見せて来ていた。

本当に大好きなのだなと思いながら見ていた、諏訪姫もここまで自分のために必死になってくれる前田家元に対して完全に恋心を抱いたみたいで俺を少し目を離したすきに前田家元と話をしていたこともあった。

本当にこれを壊したらどんなことになるのかは楽しみにでしょうがない、ここまではとても良い感じでそして前田家元は諏訪姫を救うために謀反を起こして戦うが負けてしまって処刑をされる。その後、諏訪姫は心から愛していた人を殺した男に性的に襲われる。

いやー、これほど面白い話はなかなかないよな。楽しみでしょうがない、でも今年中にできることだから焦らずに今は前田家元と諏訪姫の仲を深めさせておくことにしよう、その方が面白い反応を示してくれるだろうし。

そして一年も半分ぐらい過ぎようとしていた時に関東管領家が遂に北条家の川越城に向かって進軍を開始をした。それと同時に北条家に対立をしていたほかの大名家も一斉に川越城に向かって進軍をしていた。

それを聞いた俺は北条家を救いたいので助太刀をしますと文を送った、その頃は北条家は今川家と戦いをしておりこの手紙を見て喜んだ北条氏康はお願いしますと返事が来たので俺は大軍を率いて北条家の川越城の救援に向かった。

普通に考えて謀反を起こされることを予測しているのであれば国にも兵力を残しておくのが当たり前だがあの真田幸隆と前田家元が謀反を起こすのだ、兵をおいて来ても逆に戦力として組いられるだけだと考えた俺は出来る限りの兵力を連れて北条家を助けるべく関東管領家を盟主とした反北条家連合軍と対峙することになった。

でも向こうは真里谷家がいくら頑張ってもこの戦力では勝てることはできないと考えていることだろう。向こうからすればこちらは運がいい成り上がりものとして見られているからな、でもそうして思ってくれていたほうが何かと都合は良いのだけどな。

戦いの中で油断は命取りということをその命を代金に教えてあげないとな。もう連合軍は俺の罠にはまっているのに未だに気づかずにこちらが援軍としてきても一回も戦闘をしていないことに臆病者として見られて酒盛りを始めたらしい。

勿論、最初から油断して酒盛りをすることはないだろうがこれが何日も続けば誰もが油断して酒盛りをするだろう、その時こそ連合軍の最後だとの思いで動かずにただ待機をしていた。川越城の兵糧は前から警戒をして兵糧を多く入れておくようにと北条家に伝えてあったのでそこは問題はなかった。

だから静かにその最高の瞬間を待っていた、太田もその時が来たら先陣を切っても良いですかと聞いてきたのでももちろんだ、好きなだけ暴れてこいと言ってあげた。そして早く戦いが起きないかなと言いながら待って一週間が過ぎようとしていた。

相変わらずに動かない俺たちをみて敵側は完全に油断をして酒盛りをしていた、その酒盛りができる状況を前から作っていたのは俺だったのにそれに気づかずに続けるとはこれは滅ぼしてくださいとしか言っていないなと思いでその夜に静かに行軍を始めたのであった。

油断をしている連合軍に一気に恐怖を与えるために静かに移動をすると敵陣営のすぐ近くに来てても見張りは寄り添って寝ていたのを確認したので俺は

「皆の者、我ら同盟国に仇をする連合軍たちを滅ぼすぞ、我に続けーー」

そう言って俺たちは夜襲を仕掛けたのであった。