第三章、幻なのか現なのか

第37話、真里谷信政、再び行動を始める

まずは里見家との戦いを変えて行こうと考えた、前の戦いでもしかしたら犠牲を出さずに戦いに勝利をできたかもしれないのに犠牲を出してしまった。






それを直そう、今回では幕府に献上金を出すはずだったものから里見家の家臣たちを買収して行こう。前では幕府にもいい顔をしたせいで北条家とあんまりうまく行かずにいたこともありあんまりメリットがないと考えた自分は幕府にお金をあげるのはやめた。






まあ、朝廷にお金は献上をするけどね、官位は有ったほうが有利だし。それには上総介は確か従六位だったはずだけど急にお金を献上をして行くよりもある程度前から献上をしておくほうが良いよと桃花さんがそう言っていたので自分はこのころから信頼できるものに都に使いを出してお金を献上を始めていた。






幸いなことに島津将希さんから教えてもらった内政が活用できて前よりも更に税収が上がっていた。本当にすごいと思いながら後は家臣たちとの関係を大切にしていた、家臣をうまく使えこなせば仮に主が無能でもなんとかなるものと桃花さんが話していたな。






それにしてもあの三国志に出てくる漢帝国の初代皇帝がニートで女好きだったとは夢にも思わなかった。けれども人一倍、人の話を聞いて採用をしていたおかげで古の英雄、項羽に勝てたのだ。






やはり人の話を聞いてうまい調整をして行かないと国は保つことができない。前の世界で嫌と言うほど味わった。今回はそうならないためにも努力をして行かないとそうしながら自分は時代をさかのぼって一年が経過をしようとしていた時に里見家の半数を買収することに成功したので自分は今こそ里見家を倒す好機だと思いでいつでも出陣できる者たちを集めて進軍をした。






もちろん父上には千葉家が何かしらのことをしてくると思いますので対応をお願いしますと言って出陣をした、ついてきたのは真田幸隆、そして太田康資であるが太田はこの後裏切る可能性があるからなと思いで少し嫌な感じであったがそれを見せないようにしていた。






ついでに買収したのは主に里見家の水軍を任せられている者たちで幕府に送る予定であったお金を半分以上を上げたら喜んでこちら側についた。これですぐに国の体制が整えられるのであれば安いお金だと思っていた。






そうして進軍しただけで里見側の城が次々に降伏してその勢いで内通をしていた者たちも降伏してきて里見家は本拠地を除いてすべてが降伏した。もう戦などしていません、そのために千葉家は前の世界では戦いをしたから背後から我々の勢力に奇襲をしてきたけど戦わずにここまで里見家が追い込まれた以上は下手に戦を仕掛ければ次の標的にされると思いで参戦を思いとどまったみたいだ。






なるほどそれは悪い手ではないけどそのままでいたら千葉家も危ないけどね。真田幸隆はお見事ですと言って褒めていたけどここで太田康資は戦をしていないので不満な表情であった。どうも謀略で戦いに勝つことがあんまり好きではないみたいだ、確かにとても褒めることではないかもしれないがこれで多くの血を流さずに済むのであればとても良いことではないかと言った。






こうして里見家は完全に望みを絶たれて絶望的な状況に追い込まわれて出した答えは前の世界と同様で里見家の当主が自害をする代わりに城兵に妻子を助けると言う条件を出してきた。無論、自分はこれを承諾した。






そして前の世界みたいに里見家、当主は自分の前で堂々をして自害をした。自分は約束通りに妻子と城兵の命を助けて前の世界と同様に里見家を滅ぼした、城に帰るとそこで真田幸隆に向かって一人の人物が報告をしていた。






まあ、内容は理解をしていたので気にしないでいた、その後に里見家を滅ぼして上総、そして安房の国を統治したと喜びの宴を開いていた。本来ならばとても嬉しいはずなのだが残念なことに参加している者たちが前の世界で最終的に自分を裏切った者たちなので素直に喜べなかった。






そのために自分は酔いがかなり出てきたので少し外で休んできますと言ってその場から立ち去った。誰もいない静かな場所で一人、月を眺めていたら横から某も同行をしてもよろしいでしょうかと現れたのは真田幸隆さんで自分はそれを許して真田幸隆さんが横に座り込んで自分に話しかけてきた。






「そう言えば殿、昨年にこう言っておりましたね。某に次男が今年に誕生をするということを。それを見事に殿は予知をして当てて見せました。もしかしては殿は未来でも見えているのですか、もし見えていたらその・・・某はどうなっているのでしょうか。あくまで某の予想ですが・・・殿が見えていた未来の時代に某は死んでいますよね・・殿」






自分はそれを聞いてなんでわかったと思いで驚きながら真田幸隆の顔を見ていると幸隆さんは殿は本当にわかりやすい御仁だと言って話してくれた。結婚の儀式をする前の日に主が泣いていたので最初は結婚が嫌で泣いていると思っていたのですがそれは途中から違うと考えたらしい。






ならばほかの理由ではないかと考えた、そうして殿の表情を見てみるとそれは死んでいた者が生きていた嬉しさに近い表情をしていたのでまさかと思いましたが殿はある予知をしてくれました。それは今年に次男が生れると言う予言をもしこれが外れたら某の考えすぎで終わらせようとしていましたが実際は見事に的中させました。






そして某はここでほぼ確信をしたのです、殿が見えている未来では某は死んでいるのであろうと考えたのです。そして殿にそれを言うと案の定に反応をしてくれたので確信に変わりましたと言っていた。






相変わらず、真田家はチートじゃないですか。そんな情報だけで自分が未来を見てきたとわかってしまうの。そうもいながらも自分はそうだ自分は未来を見ていたと言ってある程度の未来を話した。






そうすると真田幸隆さんは殿と言って苦労をさせて申し訳ありませんでしたと謝ってきていたが真田幸隆さんは何も悪くないと思って別に気にしないでくれと言ったが真田幸隆さんが






「いいえ、某が故郷に帰りたいと言う欲望のせいで某は次男を残して全滅してそして恩がある主に迷惑をかけるどころか窮地に遭ったと言うのに何も助けをできずにいましたことを深くお詫びを申し上げます。そして真田家に対する待遇をあらためて感謝を言います」






全く、本当に責任感が強い人だなと思いながらも自分はこんな人を失った時点でもう崩壊をすることは決まっていたのかもしれないなと思っていた。そう考えていると真田幸隆さんがそれで今と前の世界で違う点は何でしょうかと聞いてきたので自分は考えた。






そうなると自分の周りで違う点は幕府に献上するお金は無くなったこと、里見家と戦いをしなかったこと、自分が結婚をしていないこと、そして前の世界ではこの時点で手に入れていた下総の国の一部を獲得していないことが挙げられるかなと話した。






それを聞いた真田幸隆さんはそうなりますと少しづつでありますが殿が見えてきた未来とは変化をしているということですねと言っていた。確かにそうだがなんせこれから佐竹家が伸びる可能性がある以上はそうも言っていられないと考えて草を佐竹家に放っていた。






これで情報を手に入れて戻ってくれると良いのだけど思っていた。そうすれば何かしらの行動は分かるからと考えた。そして真田幸隆さんは殿、某は殿を応援をしていますと言ってくれていた。






それは嬉しいけど実はこの真里谷家の実の子ではない可能性があるのだと言うとそうなのですかと驚いていた。すぐにならば出身はどこですかと聞くと自分はそれは分からない、ただ空から落ちてきたらしいと言うと真田幸隆さんは






「ならば殿は神様の子ですよ、殿はこの乱世を平定をするために舞い降りたのですよ」






そう言っていたけどそれは本当なのか分からないのであんまり気にしないでほしいと伝えた、そして真田幸隆さんは仲と良かった者たちは存在をしていたのですかと聞くと自分は島津将希と桃花の存在を伝えた。






そうでしたかと言ってそろそろ戻らないと父上たちがうるさいから戻るかと言って自分はそうして宴会場に戻っていった。一人、残った真田幸隆はあることを考えていた。






もし、殿が本当に天から舞い降りたのであれば神の子ということはほぼ間違いはないだろうが問題はその親であるが聞いた話では殿は八咫烏と仲良くできたらしい。今までの話を整理をするともしかして殿の父親はと考えながら一人考えるのであった。

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