第9話、人材募集したらリアルチートが来たのですが・・・

そうして自分たちはこの戦いの大勝利に宴会を率いてみんなを労っていたのだ。民たちも避難をしていたおかげでそこまで被害は出ずに更に領土も増えて敵は勢力を衰えた。文句を言うことはないと言いたいけど本当ならば戦わずに勝利が一番いいんだよな。




孫子の兵法で戦わずに勝利は上、戦わずに相手を退けたのであれば、中、そして戦って勝利は下と書いてあるぐらいだから完璧に喜んでいいことではない。負けよりかは比べ物にならないぐらいに良いけど。




そんな難しい話は置いといてまずは祝いをしておこうという思いで宴会をして楽しんでいた。一族もここまで纏まったのは久しぶりで楽しんでいる。自分はお酒がどうも苦手で少し飲んで席を外した。




外は綺麗な夜空が広がっており自分はそれを見て落ち着いていると、横から竹丸が来てどうしたのですかと聞かれてきた。自分は空を見ていたと話す。




すると竹丸が本当に空を見るのが好きですねと言われた。確かに考え事や何か休みたいときはいつも空を見ているから空が好きかもなと思いながら竹丸に話した。




すると竹丸も僕も空は好きですと答えた、それは恩人でもあり主である自分が好きだからと話した。本当にこの子は将来、信用できる人物になりそして活躍してほしいなと思いながらその日を終えて翌日から父上は新しく手に入れた領土を整備などを始めた。




けれどもここまでくると人材が不足になりつつあるので人材を募集をしてみた。誰か有能な者が来ないかなと思いながら過ごしているある日に自分のもとに仕官をしたいとお願いしてきた牢人が来た。




誰かなと思って会ってみた、すると間違いなくただ者ではないと感じ、名前を聞いてみたら自分は目を開いて驚いた。でもしょうがない、だって仕官をお願い来たのは……あの真田幸隆なんだから。




嘘でしょう! あの真田幸隆が!? ……と驚いていた自分だが、確かにこの年辺りで真田幸隆は武田家に責められて信濃から出ていく。だからと言ってこちらに来ますか? 後、真田家に関して簡単に言うとあの有名な真田幸村のおじいさんがこの真田幸隆になります。




そう、親子三代チートの初代です、この人は攻め弾正と呼ばれるほど有能な人物でありこの人だけでもやばいのにこの三男があの真田昌幸、そう家康キラーです。そしてその真田昌幸の次男があの真田信繁(幸村)、日の本一の兵と呼ばれることになるのです。




つまり・・・やばい一族が来ました。でもこの一族はこちらから裏切ることをしなければ裏切ったりはしてこないから安心できる一族でもある。




これは何としても仕官を受け入れないとたとえ数万石を要求されても出してやると思いで待ち受けていた。そして真田幸隆は仕官をお願いしてどれぐらい欲しいと聞いてみたら千石でどうかお願いできませんかと言われた。




聞いた自分はいやいや、このリアルチートたちを千石程度にさせるわけ行かないじゃん。ほかの者たちはそれは多いではないかと言っていた。確かに実績がまだないから無理もないかもしれないけど自分は分かる、この者をうまく使えたら上総の国を統一はもちろんそれ以上のことも可能になると思い自分は答えを出した。




「そうか、真田幸隆殿。千石で召し抱えることはできない・・・あなたを五千石で召し抱えたい。それで構わないか」




それを聞いた瞬間に真田幸隆はもちろんのことほかの家臣たちも目を開いて驚いていた。千石でも多いと思われていたのにいきなりそれの五倍を出してきたのだ。ほかの家臣たちがそれは余りにも多いと思われますと言ってきていた。




それに自分自身、まだ当主になっていないから持っているのがまだ一万石のみであるので半分を差し上げることになる。周りはどうしてそうしようとしたのですかと聞いてきたので




「自分はこの者をこれ以上もない有能さを秘めていると感じた。先ほど話したが自分と同じ考えを持ちそしてそれをより具体的にすることができるのである。この者を召し抱えておけば上総の統一はもちろんそれ以上のことも可能になると考えている」




自分は必死にほかの家臣たちに説得をして納得をしてもらった。今まで間違いを起こさなかったので家臣たちも信じてみることにしたのである。そうして正式に真田幸隆を五千石で登用した。本人は才能をここまで買っていただき感謝いたしますと言ってきていた。




まあ、未来でどれだけやばい一族なのかわかるからな。これでも少ないと思うけど領土が広がったら石高も増やしてあげるから頑張ってね・・・それとまた節約生活に戻りそうだな、石高も増えたから少しは贅沢をしてみようかなと思っていたけどこの様子では無理そうだな。




でもこれで里見氏との戦いで負ける可能性が低くなった、うまく行けば上総、安房の国を一気に統一できるかもしれない。そう思えば贅沢はできなくても良いかなと思うのだった。








私は千石を貰えたらそれで良いなと思っていた。こんな実績もない私をそこまで買ってくれると嬉しいのだがと思っていた。実際にほかの場所では千石どころか五百石ももらえない場所もあった。




千石を貰える場所にならばどこでも良いと思っていた。そして千石ではダメだと言われたときにここもダメかと思っていた次の瞬間に信じられない言葉を耳にした。




それは五千石で召し抱えたいと言ってきたのだ。それは余りにも夢みたいな話でまだ夢の中にいるのかと思って少し体を傷つけたが夢ではないことを再認識された。




それだけにどうしてだと思っていた、他の話を聞いてわかったがこの嫡男である真里谷信政殿はまだ一万石のみでありつまり半分をこちらに出すと言うのだ。そんな事例など聞いたこともない。主と家臣が同じ石高になるなど過去にもない話だ。




けれどもそれだけの価値があると言ってそれを変えようとしなかった。何故!? と思っていると真里谷信政が私の手を取り笑顔で……




「これからよろしくお願いします、頼りにさせてもらいますね。幸隆殿にはそれに見合った、いやそれ以上の活躍をしてみんなに見せてあげてください。真田家と言う力を」




そうして私は予想を超える石高で迎え居られることになった、私は嬉しかった。これほどまでに私のことを高く買ってくれる主がいたことに、そしてそれに見合った功績……いや、殿の言われたとおりにそれ以上の力を見せて殿の目が間違っていなかったことを証明させて見せる。




真田家の名前をそしてこれほど高く買ってもらった真里谷家を大きくさせて見せると真田幸隆は決意をするのだった。

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