第3話、北条氏綱と北条氏康

そんなことで今、北条家、二代目である北条氏綱に挨拶を向かっていた。そして小田原城につくと未来で残っている小田原城と比べ物にならないぐらいに巨大な城で、まさしく歴史に残る名城と思いながら入って行くと中で案内をしてくれる者が待っていてくれた。




自分はそれに従って向かって行くと北条氏綱がここに来るから待っていてほしいと言われたので自分は待ちながら城の中を見ていた。やはりリアルで城を見るのは楽しいなと思いながら見ていた。




もちろん未来で小田原城に来たことはあるけどやはり戦国時代と言うべきだろう、更にリアルさを感じていた。その時に周りにいた者が殿のおなりと言ってきたので自分はすぐに頭を下げてた。すると足音が聞こえてから座る音が聞こえるとある男が皆の者ご苦労と言ってきた。




そして自分が頭を下げていると顔を上げるがいいと言われたのであげてみるとそこにはこの時代ではもう老人と言っていいぐらいの人物がそこにいた。見た目からしてとても優しそうな感じで流石北条の当主だなと思いながら見ていた。




すると自分に対して北条氏綱が直々に話しかけてきた。




「お前があの真里谷家の嫡男である、真里谷信政であるか。なかなか良い目をしておる、おそらくお主は将来大きな力を持つことになるだろうな」




自分に対してそう言っていた、いやいやそれはないですよ。上総の国を統一出来たら良いなと思っているぐらいですから後に戦国を代表する大名にはなれないですから、北条氏ぐらいで乗れるぐらいですから自分には到底無理ですと思っていた。




「ありがたき幸せ、自分もいつか真里谷家の当主になりましたら北条様みたいな民に優しい政治をして行きたいと思っております。本当に北条様は素晴らしい人物だと見ただけでもそう感じました。ですからどうか、これからも真里谷家を見捨てないでください、お願いします」




そうして自分は頭を下げてお願いをした、実際の歴史でも北条氏の力を借りて上総の国に戻れているのでここで協力を得ないと絶対に無理なのでお願いをした。




すると無論、真里谷家は大切な同盟関係であるから助けは当然だと答えてくれた。本当に人が良い人物だと感じた。この戦国の時代でそうしてくれるのはほかにはいないだろう、やはり弱きを助け強者には牙をむいてきた北条家だなと改めてそう感じた。




でも実際は里見氏、千葉などの勢力の壁としてもらいたいだろうな、北条氏は周りに敵が多すぎる。良くこんな状況で勢力を伸ばせたなと思うぐらいに敵が多い、やはり歴史に名前が残る勢力だよなと思った。




こうして当主との面会が終えて次は嫡男である氏康との面会になった、この時も頭を下げて待っていた。そして頭をあげて良いと言われたのであげてみるとやはり親子だなと思った、親子そろってとても優しい顔をしていた。




これは間違いなく名君ですわ、普通にどこにも属していなかったらこの人に仕えたい。君主は優しくて政治もうまい、民にも信頼されている。最高の場所だなと思っていたけどその代わりに越後の龍と何回も戦わないといけないのかと思うと少し考え物だなと思った。




そうもしながら自分は北条氏康との話をしていた、天下はどうすれば収まるのかとか民に対してどのようなことをすれば良いのかとか話していた。




もちろん子供の話だからそこまで氏康も真剣にならないだろうと思って、多摩川で治水に関して提案をしてみた。それは江戸時代に作られるニケ領水で、提案してみると氏康は今までないぐらいに真剣に聞いてくれた。




そうして氏康が自ら自分の手を取ってありがとう、これで多くの民が救われると言って感謝の言葉を言ってくれた。別に自分は未来にある物を話しただけだしお礼なんて要らないと思って




「別に自分は何か貰おうと思って話したわけではありません。ただ、民の暮らしが少しでも楽になれば良いなと思って話しただけです。お礼ならば民に北条の想いを伝えてください」




そう言うと氏康は本当に素晴らしい若者だとほめてくれた、そして必ず自分を上総の国に戻して何かあれば手伝いをしてあげようと言ってくれた。




本当に性格が良すぎるでしょう、こんな時代でこんな人が出てきますか。でもだからこそ氏康は歴史に名前が残ったともいえるかもしれない。




出来ることならば北条征伐などされないようにしたいけどその時に自分が生き残っているのか、その時にあの天下人になった秀吉に対抗できるのか。




分からないけど少なくてもそれをされるまでは北条の味方にいたいと思うのであった。そしてせっかくだから今日は氏康が一緒に食事をしないかと言われたので言葉に甘えさせてもらって食事をするのだった。




その時に思うことは氏康の奥さんがとても綺麗な人だったなと氏康の娘さんがとても可愛いことだったかな。でもこんな子もいつかはほかの家に嫁がないといけないのか、と言うより確か北条氏康の娘さんってあの今川義元の息子である今川氏真に嫁いだような気がした。




三国同盟、いつかはなるだろうその同盟にこの子が嫁ぐのか。でもこの子と今川氏真は最後まで離婚をしなかったから仲は良いだろうしきっと幸せにしてくれるだろう。




それにしても三国同盟を破った武田信玄は本当に血も涙もない鬼か。親を追放し子供を死に追いやった。そして同盟は破る、鬼以外に何といえば良いのか・・・って自分もその遠い親戚にあたるだよな。




マジで困るな、宗家でそのようなことをされるとこちらまでそんな目で見られるから自分は少なくても同盟は向こうが裏切り行為をしない限り破るつもりはない。そうなるといつかは武田信玄と対立する時が来るかも知れないと思うのだった。




果たして自分であの甲斐の虎を破ることができるのだろうか、でも今はそんなことを考えている時ではないと思いまずは領国回復そして上総の国を統一することを専念にするのであった。

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