第17話 目の前にあった空と光

 紙の上には400を計算してくれる計算機も機能も無く、新人賞というものがこの世にあることも知りませんでした。日々、部活動の補助や色々なところに出す招待状の封をする。事務部のお仕事です。


 私にとっての高校生活は他とは少し違っていたと思います。

 授業以外は掃除や封筒の計算、備品のチェックや郵便局へのお使い。


 その中で苦しんで書いた物を私は遠く昔に捨ててしまいました。書くのは高校までと割り切ったのかもしれません。


 あの風景は高校で出逢いました。信じられないくらい青い空と西沈む太陽の限りなく広い平行線。それを書くことが出来ればもう何もいりません。


 どんなに暑くても苦しくても、当然ですが空はあったし、雨は降って、たまに雪がちらつきました。

 太陽だって温かく広がる日もあれば、厳しく追及するように強く刺す日、雲に隠された日もありました。


 恥ずかしい話続きます。

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