第66話・星属性の魔法製作

 細かい道具を宇宙、星属性へと変換しつつ、砂漠の畑が変化し出す。スピカがなんかして『星ナシ』というのができたりしてる。食べてみたがかなりうまい。


 スピカが時々、変なところに落書きしているが、よくみると古代語である。中級の古代語で暗号文ではないため、読めることから。


『パパだいすき~』


 古代語での文字でのやり取りができるらしい。自分はパパらしい、ママはリファ達。ガウムの背に乗り、きゃきゃしている。


 とりあえず装備やら色々作る中、結構アイテムがかさばる。売りに出したいが結構爆弾なため、それはできないのが残念。装備に換えて売りに出すことにしている。


 星属性はかなり上位の属性で、弱点無し、耐性装備としてかなり強い。四属性に強いのは当たり前で、聖属性と邪属性を半減させる。これの素材作りはかなり難しい。弱い素材だと役に立たない。


 だから宝石の谷の二階層に入り、発掘を繰り返しつつ、金属を集める。ツルハシで掘っていると、見たことのないのが出て来た。


「アダマンタイトが出て来た」


 希少なレア素材だ。かなりの数を集めないといけないな。せっせと掘り進めて、数を備えておく。


「わん?わんわん!」


「どうしたガウム?」


 ガウムがなにもない壁に吠えている。なにかあるのかと調べるが、自分だけでは分からない。こういうときはレヴィに任せてみる。機械人形の高位存在だから、サーチ系統のスキルを持つからね。


「この先に隠し部屋があります」


「隠し部屋か、開けられるか?」


「YES」


 トップアタックを決めて壁を壊して、中を探索。なにかの作業部屋のように見えることには、レシピ本があった。それだけで満足だが、内容はエンチャント系統の本だな。


 本自体、なにか封印されていた。内容は所持スキルが合致しないと読めないしようになっている。要求されたスキルは宇宙魔法。まさかのお前か。


「これは、かなり強力なエンチャント魔法と攻撃魔法か」


 これはここのドラゴンボスモンスターが使う魔法に似ているな。どうも彼奴を研究していた人の隠し部屋らしい。ここで隠れて研究していたようだ。


 そして貴重な素材を使えばあの光の剣、【プリズムクラッシュ】を覚えられるらしい。エンチャント魔法で【プリズムエンチャント】が覚えられる。


 貴重素材を要求されるな。黒猫と相談しないといけない。


 そう考えて、急いでここから帰ることにした。そうしていると………


「なんだ?」


 突然地鳴りが始まり、ロックワームというモンスターが大量に出て来た。ぐへーー!


「もしかしてレシピを持ち帰えさせないための処置か!?」


 まずい、システム的にレシピは解放されたが、よく読むとフレーバーテキストでやり方を載っていたりする。スクショしていないから覚えていないし、それが分からなくなると製作に差し掛かる。


「無理やり突破するぞ!走れ!」


 こっちはガウム、レヴィ、レント、グリモワール、クロティルド。クロティルドの即死効果とレヴィの一撃に賭けながら戦闘しつつ、脱出を試みる。


「くらえ!万金投げナイフ!」


 クリティカルダメージが発生して、怯ませることに成功している。かなり無駄金を使う中で、大急ぎで脱出することに成功した。


 ただイベント用に用意している装備がだいぶ消費してしまった。くそ! また作り直しだ。


「しばらく研究と発掘生活だな」


 だが良い物を手に入れた。これがあればより良いものを作れるだろう。


 黒猫がそれを聞いて喜び、必要な素材、ドラゴニックオーブの使用をどうするか考える。


 一つは黒猫装備品に、一つはエンチャント魔法に、もう一つは自分の攻撃魔法に使いたい。


 というわけで貯めた装備代金に二個、黒猫から買い取った。まあ良い効果を引きあたるために、いくつか欲しいが。


「取ってくる!」


 そう言って飛び出してしまった黒猫。これはエンチャント魔法を良い物を作らないといけない。そうなると良い魔法を作るのに、宇宙魔法作業台を作る必要はあるな。


 試しに色々して、失敗が続く。星属性の作業台という施設は作らないのか?


「いや、待てよ」


 もしやと思い、まずは初期段階の部屋を使い、勿体ないがエンチャント魔法を作る。かなり繊細で難しいミニゲームが始まったが、自分はだいぶ慣れているため、どうにか最低品質で魔法ができた。


「これでエンチャントしつつ、作業台を作れば………」


 星の作業台というアイテムが作れた。これで宇宙魔法を製作で、より良いものが作れるはずだ。


 もしかしたら繰り返せば、結構良いものを作れる。ゲームシステム上、そういうことだ。


「ひー! これは黒猫に内緒にしておかないと」


「そうはとんやは卸さない」


 黒猫が一つゲットした早い! そして自分の話を聞いて、より良い魔法が欲しくなった。【プリズムクラッシュ】も欲しいらしい。


 こうして黒猫はレア素材回収のための周回、自分はいくつものレア素材を無駄に使い、よりよい施設作りが始まった。


 マジか、かなり運と時間が必要だけど。少しだけフルログイン組に巻き込まれてないか?!

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