第40話・第2イベント:神の樹の種

 みんなが素材を集めて一日が経った。結局身内ではいい線にいけた人は少なく、1位の人は動物愛護会のクランだった。


「パーティメンバーの方に送りますね」


「いいのみんな?」


「召喚魔法用のアクセ枠取られたくないからな」


 そういう人と組んだためか、見知らぬ人がアクセを手に入れた。黒猫は厳選して欲しいと思い、欲しいとアピールする。リファ相手に。リファは任せろーというあたり、また妖精の宝石を作ってくれそう。


 レイド戦らしき影があり、神の樹の穴であるダンジョンで、カースデーモンというレイドモンスターとの対戦をすることになった。これには妖精集落プレイヤーが集まり、戦闘に参加。聖水によるゴリ押しが始まった。


「レベルの低い人は聖水と投擲武器による攻撃をメインに!」


「魔法放て!」


 攻撃がかなり命中するが、結構タフなモンスターである。だが弱点は聖属性と光属性なのが勝利のカギだ。どちらの属性もメイン武器として作成は完了しているし、投擲武器にもある。


「できれば取っておきたいんこれ!」


「今使わずにいつ使うんだよ! 俺らこれしかダメージ稼げないんだから使え使え!」


「古城のモンス退治に使いたいなこれ!」


 かなり高価なクナイなどの投擲武器。これを使い続けてだいぶ楽に過ごしている。最後にはトップ勢がパーティを組み、トドメを刺した。


「おつかれ~」


 黒猫が目一杯投擲武器を使い続けた。普通に買い物にすると値段がかかるからね。


 ガーネット達が神聖なる種を受け取っている様子を見ながら、手に入れた『セレクトボックス』が二つある。ドロップ品以外だとこの二つが高価な品物だろう。


 一つはオーブ、強力な装備、アクセが入っていた。自分はオーブ、アクセサリーを使いたいからアクセサリー枠を増やす。もう一つは苗木、レシピ本、施設らしい。


「レシピ本取るから、ノートは苗木を取る?」


「いいの?」


「この三つだとこれしか選択肢がない」


 というわけで、レシピ本と苗木を手に入れた。苗木は育てられるかな? その後は神の樹の種、その世話係に自分が指名された。ガーネット達がexスキル持ちであることを話しても良いか聞いてきたから、それを元に周りに説明するのだろう。


 というわけで神樹の世話を始めたが、リファが面倒を見たり、テイムモンスター達、自分の子以外にも周りで成長を促すようにダンスしたりする。なにかの呪いだろうか?


 神聖コケッコ達もタマゴを生んだりして増え続けている。ついに別の集落へとおすそ分けされたりした。


 聖水作りのため、色々調べたりして奇跡のカテゴリーと浄化石を大量に使い、石工スキルを高めにすると作れるようだ。


 リファと共に『聖水の噴水』を作ることにした。素材集めをして、各所に作るつもりだ。一定数の効果を持つ聖水が作れるが、戦闘では役に立ちそうにないな。


 今度は森でモンスターが発見されたため、森に近い集落のために投擲武器を作り、融資することになったりする。


 自分は基本、鍛冶場で同じ物を作り続けている。たまに別の人にレシピを教えて、同じような物を量産するくらいか。


「性能差はやはり出るな」


「鍛冶レベルは俺の方が高いんだけど」


「俺は錬金術。やっぱりまんべんなく育てた奴が一番結果を出せる仕様か?」


「んーモチーフの作りがこれは甘い気がするけど」


「えっ、まんま似せないとだめっすか?!」


「センスも必要な気がしてきたぞ」


 紋章が少し雑な人もいる。そう言う人はシステムアシスト無しだときついらしい。


 そんな感じで鍛冶師として頑張っているところ、時々メリュジーヌが顔を出して応援してくれる。


 鍛冶場は暑いからね、氷魔法で涼しくしてくれるからみんな感謝してくれる。それに嬉しそうに恥ずかしそうにする様子に、動物愛護会の人はスクショしていく。


 武器だけでなく、生活品も作らないといけない。ランプなどを作り、街灯などにして辺りを照らす。


 水汲みのために水飲み場を作ったりと、少し余裕が出て来た。そう言った物を作りながら、レシピ本を見たりする。古代語のレベルが高く、【探検者のワイヤーロープ】という魔法を見つけた。作り方はすぐにできるな。一応作るか。


「おー」


 できたものは天に向かってロープが張られたり、自在にロープを操ったりする魔法であった。かなり高くまで伸ばせたから、空からの様子を見てみる。上るスキルとかあったっけ?


 黒猫がすいすい上り、空からのスクショを撮ったりして、地図に使ったりする。黒猫が欲しがったので一個作ってあげた。


「探索にぴったりな魔法だ」


「戦闘にも使えるかな?」


 今度試すことは増えたな。各地のボスモンスターを倒しながら、住人が増えたり、交流を始めたりと忙しい。


 とりあえず牛モンスターであるミルクタンクからバターやチーズを作り出して、それを販売している。彼らが作るのは『妖精のチーズ』や『妖精のバター』という特別な品物だ。


 今後の目玉になるなと思いながら、畑の世話をしている。今回も問題なく終われそうだな。

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