第33話・鍛冶師業界
どうやら聖水の効果は花にも適応されたらしい。薬膳花が聖薬花となったり、蜜も取れるようになってから、蜂型のモンスターが現れた。
フェアリーミツバチという友誼を結ぶタイプであり、日本ミツバチを大きくした子達だ。巣箱を作れるかレシピを確認して作り、蜜を集めてもらう。
その後は雪山へレベリングに出かけた。空からシズクが探索してくれるから、モンスター戦は安定するな。
「トナカイか」
ヒールトナカイという名前で白のアイコン。仲良くなれないか色々試したところ、餌付けに成功。連れて帰り、育ててみると毛皮が手に入る。どうやって!? 毛が纏まって手に入るようなのでゲームだからと考えないことにした。ダイヤに持っていくと喜ばれた。
イベント前だが、森林エリアのボスモンスター探しは継続されている。イベント前だから放置するかどうか、とりあえず見つけてから。沼地のボスは完全な毒のナマズらしい。泥の中での戦いで辛いとのこと。マッドマウスというのがいるから、沼地で戦うのにアシストするか研究中らしい。
「んーみんな生産やりだしたな」
ガウムとハヤテは番犬、しんじゅは農家、グリモワールは錬金術、レントはリファと料理、メリュジーヌは鍛冶。シズクは鳥だからね。
経験値が入るから良いか、そう思いながらexスキルである育樹はレベル14になった。キャラクターレベルより高い。
10でMAXにならず、そのまま続いている。【中級育樹スキル】の効果を持ったりと、スキルレベルが上がると新たに追加スキルが増えていく。木工作業もexスキルが上がり中級になり、小屋の品質など高くできるようになってきた。
装備を整えるため、自分の装備を厳選の中から選び装備する。水晶ゴーレムと魔銀を組み合わせたライトアーマー、腰装備は同じ鎧を採用。
籠手は雪山のカメの甲羅を使用。良い感じであり、足はいまだアサルトレッグ。耐久値は低いが優秀な性能を持つ。靴もダイヤのところで新品の装備に買えた。マッドマウスの靴で泥状態を軽減するらしい。いまも研究中とのこと。
装備は魔水晶の片手剣に火水晶短杖という装備にした。魔法は【ガトリングフレイム】と【ファイヤジャベリン】を装備している。
薬の方は『宝石箱』が研究していて、中級のアサルトポーションなどが販売されている。薬の方は聖水以外、もう自分より上が多いな。鍛冶もそろそろ出始めても良いんだけど。
「無理ですねそれは」
「そうですか?」
今回の厳選装備を『宝石箱』所属のメンバーがお金を出し合って買い取り、素材分を安くして受け取る。ガーネットさんはやり取りの中での自分の疑問に、少しだけ説明してくれた。
「錬金術による錬金素材、異常状態にする素材も問題なく扱える【万能の手スキル】持ち、紋章やルーンを刻んだり、書き込んだりするためのスキルとレシピ所持。付与魔法の強化も含めると、時間が足りなすぎる」
「あー」
「全体的にバランス良くノートさんは取っているので、一部ならトップの人がいても、全体的な厳選をするとなると、他が足りない」
「協力とかは?」
「それが、最終的に鍛冶をする者が持っている方が性能が良いと分かりだして」
あーそうか。錬金素材で強化しても、最高レベルの錬金素材を使うのに、【錬金術スキル】も要求されるのか。たぶん鍛冶師でトップ目指している人はポイズントードの加工、魔法の厳選、スキルレベル上げとかやっているけど、全体の強化方法をするのに苦労していると。
「ノートさんの考え通り、最も性能の高い錬金素材を作る人、【万能の手スキル】や紋章を刻む、書くなどのスキルが高い人はいますが、代わりに鍛冶のレベルが低かったり、錬金術のレベルが低かったりと、頭を痛めていますね」
「まだバランス良くレベル上げている自分が、全ての強化要素を使えていると」
「一点狙いの強化した物は流れているんですが、少しくらいの性能差見せられると、どれを取るとなるとノートさんのが良いとなる人がいます」
ん? 合計強化数が少し違うだけですよね?
「トップガチ勢はその1点の差でどちらを買うか決めます」
「わーお」
売りに出す物も選ばれなかった物なだけで、十分トップ層が欲しい性能値を出しているらしい。そんな会話をしつつ、ダイヤもスキルを増やして、強化できる範囲を広げようとしているとのこと。
紋章やルーン文字などの組み合わせの研究も進んでいるらしい。とりあえずメモった情報を渡しながら、情報クランなどで流すらしい。
「情報料は良いんですか?」
「かわりにブラリスの人達のお相手をお願いします」
「分かりました」
まだ増えてるんだよな。古城でレアアイテム狙っている人とか、中級聖水作れるようになって、より現れるようになった。夜になると沼地にもアンデッド系が現れるから、聖水はいまだ良く売れている。
「聖水と言えば、実はノートさんに会いたいというNPCがいますね」
「どんな人ですか?」
「この国の姫様であり、聖女としてモンスター討伐して、食料や素材を持ち帰って経済を回している人です。クランもできて、そこに入るプレイヤー達が話してます」
「んー念のために顔を出した方が良いでしょうか?」
「無理を言っていないので、縁があればという感じですね。向こうのクランリーダーも話の分かる人なので、そういう流れになってます」
「分かりました。ご縁があれば会いに行きます」
そうして自分は拠点に帰り、足りない素材とか確認して日々を過ごした。
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