第12話 代償
日が落ちるまで車で走り、帰ってくる。
あのまま家に居ても喧嘩がエスカレートするだけで良い事が無いのは判る。
車で出かけ、クールダウンして帰って来る。
そして、ばつが悪いが家にそのまま入る。
どうやら今隣の家のおじさんが遊びに来ているらしい。
昔から仲良く、家族ぐるみで付き合いのある信頼のおけるおじさんだ。
……が、様子がおかしい。
「一馬くん、大変だ……お母さんの意識が無い……」
俺は驚いて母の元に駆け寄る。
母はぐったりしている。
俺の中でさっきまでの出来事がぐるぐると回っている。
「一馬君、救急車を呼んでくれ!」
「あ、は、はい。そうだ、救急車だ」
おじさんの一言で我に帰り、救急車を呼ぶ。
俺は部屋の戸締りをして救急車に乗り込もうとした時おじさんに声をかけられる。
「一馬くん、後で連絡をくれ。助けが必要なら後で病院向かう!」
俺は「わかりました」と返事をして救急車へ乗り込む。
そして母と病院へ。
救急車の中では既に救急隊員が脈の測定や色々な処置を行っている。
目の前で起こっている事に対して何も出来ない俺は、家を出る前の母との揉め事をずっと思い出していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます