第5話 休日の憩い
次の日、朝早くバイトから帰って来た俺は、朝食を食べながらリア友である隆志とネットで通話しながらゲームを楽しむ。
今日は一週間で唯一バイト休みの日なので、一日中リア友とゲームで心ゆくまで遊ぶ日としている。
昔からの友達と2人で何もかも忘れて遊ぶ。
心の許せる友達。
腹を割って全てを話せる。真面目な話、ふざけた遊びの話、自分に彼女ができない愚痴まで。
対戦会に出てくる友達も交流は沢山しているがやはり昔からの友達とは関係が違う。
とは言え友達ではあるので涙が出るほど楽しく笑う事もあれば怒り喧嘩する事もある。
そんなこんなで長年付き合ってくれているこの友達と遊ぶのは待ち遠しい。
この時のために一週間頑張っているとも言える。
「まだネットで対戦会とかやってるの?」
隆志は聞いてくる。
「あぁ、やってるよ。隆志も来るか?面白いぞ」
「いや、遠慮しとく。俺じゃお前達の強さについていけそうにないし……俺はこうしてお前と2人でゲームやってる位がちょうどいい」
「まぁそうだよな。対戦会といっても変な奴も多いし、来ない方がいいかも」
はははと笑いながらそんな事を話す。
「フレンドも沢山居るんだろ?仲良くなった人も居るのか?」
隆志が質問してくる。
「仲良く?皆とはよく話すよ」
「いや、そうじゃなくて……」
「あ、女の子の話?」
「いやいや、仲良くリアルで遊ぶような友達も増えたのかって事」
「リアル、か……」
そういえばよくネット友達とチャットでは話したりゲームしたりするが、顔も知らない人達ばかりだ。
「ま、まぁね」
と、適当に濁す。
「お前は昔から友達沢山居たからな、そのコミュ力分けて欲しいよ」
隆志は笑いながら話す。
何か心にひっかかる所があったが、そのまま隆志とゲームをしながら夕方まで楽しく過ごした。
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