第4話 対戦会中の話題
次の日。
夜のバイトが終わり、昨日とはまた別の対戦会。先日の物よりは割とガチ勢の混ざる本格的な対戦会だ。
引き続き出てくれる同じメンツも居る。
「おはよう」
「おはようございます」
「おはー」
今日も皆がネットの部屋に入室してくる。
いつもの様にゲームでの対戦が始まる。
今日も女の子が数人来ている。俺の気になっているみやさんは居ない。
皆で楽しくゲームしている中、何故か女の子達がキャラクターの服の話から実際に好きな服のデザイナーの話をし始める。
他の男子達もそのデザイナーの話を知っているのか皆で盛り上がっている。
俺には誰の何の話なのかさっぱりわからない。
話は俺以外皆ついて行っている。
勿論ゲームで対戦はしながらだが、会話では口を挟むスキがない程大盛り上がりしている。
ここは何としてもここの主催者である俺が会話に入らなければと思い、無理に会話に割り込んでみる。
「そんな話よりさ、今の立ち回り良かったよね。でもあそこはもうちょっと……」
一旦静かに俺の話を聞いてくれたみたいだが、すぐに話題は服のデザイナーの話に戻る。
……結局その話題が続いたまま今日の対戦会が終了する。
「おつかれさまでした」
「おつかれー」
「今日も楽しかったです、お疲れ様」
皆挨拶しながら退出していくが、面白くない。
全く会話に入れなかった。
完全に主催である俺を放置している。
俺は最初に話題を切り出した女の子をゲームの入室リストから削除。
特にノリのよかったフレンドも削除してブラックリストへ入れる。
実は度々こう言う事がある。
既に何度か注意喚起もしているが、流石に今回は我慢ならなかった。
友達も他に1500人位居る。数人居なくなっても対戦会や他の集いにも支障は無い。
この最低限のルールは守ってもらうのが常識と言う物だ。
俺は自分にそう言い聞かせながら、その日は過ぎて行った。
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