第17話王女
フードを被ったやつがナイフを手放し地面に落と・・・曲がってこっちに向かってくる、弾かないと、動かない?チッ、腕を掴まれた、左手で短剣を取り出して防ぐしか、いや、間に合わない、なら無駄に動かずあとは任せる
横から風の刃が飛んでくる
風がナイフとフードのやつの間を通ると糸が切れたようにナイフが真っ直ぐ下に落ちていった
それを見て空いていた手でフードのやつのお腹を2発思いっきり殴ると後ろから
「何をやっているのですか?」
と透き通るような綺麗な声で誰かが聞いてきた、自然と体が振り返り、何者よりもきれいな金色の髪と、それにあった赤色のドレスを着けた14歳くらいの美少女が目に入ったその瞬間、地面から生えてきた表面が鱗のように固そうな見た目をした黒色の触手のようなものに押さえつけられた
私とクレを抑えている触手を操っているだろう少女が私に近づいてくる
「あなた達は私のメイドに何をしていたの?」
「噛みつかれそうになったので無力化しようとしただけですが、申し訳ありません、どこかのご令嬢の飼い犬とは思えぬほど気性が荒かったもので、つい乱暴してしまいました」
そう応えると、少女は触手による拘束を解いてゆっくり、深く頭を下げて
「うちのメイド、シルファが無礼を働いてしまい申し訳ございませんでした」
「こちらからも質問、よろしいでしょうか」
「ええ、もちろん」
と笑顔で返してくれた
クレから手紙を受け取り、目の前の少女に手紙を見せて聞いてみた
「最近、このような手紙を私に出しませんでしたか?もし当たっていたら、あなたの手伝いさせてもらえませんか?」
そう聞くと、いきなり私のことを抱きしめ、泣き出してしまった
「どうされました?」
「やっと、やっと来てくれた、何通送っても、どこから出しても誰も来ない、誰か来ても反逆者と言われたり、命を狙ってきたり、無理だって止めるだけだったり、誰も手伝おうとなんてしなかった、これで無理ならシルファと二人だけで戦うことも考えてた、よかった、あなた達が来てくれて本当に良かった」
そう言いながら泣く少女を泣き止むまで撫でて、抱きしめ続けた
「お見苦しいところをお見せしました、まずは、うちのメイドシルファが迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした」
「申し訳ございませんでした」
と王女に続けて、フードを外し、銀色の髪と水色の目を出したシルファが謝る
「そのことはもういいよ、命狙われる事とかがあったならあれくらい警戒しても仕方ないよ、それより早くアジトてきなところに案内してほしいな」
「わかったわ、ついてきて」
そういって時計塔の方へと歩いていく
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