第16話手紙

手紙を開けると、あたりが光に包まれて、なんてことはなく、本当に普通の、文字が書かれているだけの手紙だった


えっと内容は


この手紙を拾ってくださった方へ


時間がありませんので挨拶は省かせていただきます。


この手紙を送った理由を手短に説明します。


ネク第一王子派閥の者たちを私と一緒に止めてほしいのです。


第一王子派閥の者たちは現在、少しずつ武力組識の縮小を進め、最終的には武力組織の廃止までしようとしています。


最近旅行者や商人の出入りが多い理由も第一王子派閥の政策の影響です。


旅行者や商人の出入りが多くなること自体は喜ぶべきことなのですが、問題はそれによる犯罪発生率の上昇と他国からのスパイ、テロ組織の侵入を簡単に許してしまう可能性があります。実際に最近犯罪が多発しています。


このまま進んでしまえば1か月で、犯罪発生率は今までの約4倍、武力組織は10分の7まで落ちてしまうと考えられています。


どうかこの政策により取り返せぬところまで行く前に、第一王子派閥の狂った政策を私と共に止めてください。


レジサ・アーティス第一王女より


追記:夜、人通りのない時計塔の下で待っています。


「どうする、クレ」


「いつもなら断るんだけど、この国の武力組織が無くなるのは私たちとしても困るし、何よりこの国のことが好きだし、それに政策の一つを実際に見たから少しは信用できそうだからね」


「それじゃあ、今日はもう夜も遅いし、明日の昼に今日行った場所以外も調べてみて、明日の夜向かってみよう」


「うん、そうだね」


そういっていつものように夜ご飯を食べて、お風呂に入って、ベットで寝て夜を明かす


次の日、まずは言ったことない場所で、今泊っている宿の近くを地図で調べて、その後宿のチェックインを済ませて、急ぎ足で向かう


向かうところが多いよ、しかも時計塔がどこにあるとか書いてないやつだったし、配置も広さも変わってるからほとんどあてにならないし、クレの言うこと信用しないで来た時地図買っとけばよかった


周り終わった後


「見た感じだと昨日の夜行った場所だけっぽいね」


「うん、そうだね、もうすぐ日も落ちるし向かおう」


昨日登った時計塔に向かうとそこにはフードを被った、フード越しでもわかるくらい綺麗な女性がいた


「あの人が差出人?思ったより大人だね」


「確かに、第一王女と聞いていたから高校性くらいを想像していたんだけど、大人だね」


そんなんことを喋っていると、さっきまで時計塔の下にいた女性がいつの間にかめの前に来ていた


「王女様が直接来るわけないだろ、馬鹿か貴様」


そういってナイフを構えてこちらに向かってくる


この状況ならこれ


そう思い一本の短剣を抜き相手のナイフを止め、つばぜり合いが始まる


「なかなかやるな」


「そっちこそやるね、ぎりぎりまで気づかなかったよ」


強すぎでしょこいつ、声も余裕そうだしさ、この短剣の本気出すしかなさそう


まずは、心の中の詠唱のみで発動化な相手の聴覚をバグらせる呪いをかける


われの耳を与えよう、代わりに汝、このものに一時お主の耳を与えよ


「だけど残念、その程度の幻術に引っかかるなんて」


(なんだこれは、どこから、いったいどこから聞こえているんだ、わからん)


フードを被ったやつが周りを見始めた


「後ろだよ」


「後ろ?」


「動かないでゆっくり手を上げて、武器を捨てて」


相手が後ろを向く前に後ろから首にナイフを当てて、そう命じる

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