第12話あと少しで入れる
日が昇り、寝ているクレを起こして朝ごはんを食べながらどれだけ寝ていたのか、何があったのか、どれくらい進んだのかを聞いた
10日ですんだっていうのが私の呪いへの耐性が上がったってことなのか、呪いに近づいてるからなのか、まあこれからも多用しないように気を付けないといけなさそう、あとこの10日間、特に何もなく進めたらしく、おそらく今日の昼にはつけるだろうということだった
まあとりあえず食器も片付けたし、荷物も全部クレの収納魔法に入れて終わったし
「「出発ー!」」
「早めにムーサ王国に着くためにも急ごう」
そうクレに言うと心配そうな顔で声色は変えずに
「いや、10日も仮死状態だったんだ、久しぶりに動かす体にもっと慣れないと危ない、今日の夜、いや明日の朝くらいに着くスピードじゃなきゃ怪我をするかもしれない」
そう返されてしまった、一応昨日の内でリハビリはしたんだけどなあ
「昨日リハビリしたから大丈夫だよ、クレにも少し付き合ってもらったでしょ」
立ち上がろうとして転びそうになったところをクレに支えてもらったのを思い出しながらそう笑って言って返す
「大丈夫ならいいけど、無理はしないでね」
「当たり前じゃん、無理したら遺物も集められないし、旅だって続けられなくなるかもしれないんだから」
「ならいいよ」
「ありがと」
そう言って、いつもより早いペースで歩きながら、いつものようにできとうなことを話しながらムーサ王国の方へと向かっていくと、見えてきたのは、お祭りでもやっているのか、見える範囲の城壁すべてに水色のリボンと、白や赤、あとは映えない色を避けた、色とりどりの旗が立てられている
「祭りかな?」
「いや、あの国はいつもあんな感じだよ、昔から変わらずなね」
そう笑いながら言う、そこまで気に入っている国なんだ、かなり気になるかも
「楽しそう、早く行こうクレ」
「ああ」
そう言って国の近くまで行く
さっきのところから見てて知ってたけど並んでるねえ、商人は大変そうだ
あたしたちが並ぶのは、ああ商人の人たちの隣のあそこかな?人が少なそうでいいねぇ、さっさと並ぼ
あっ忘れるところだった
「クレ、私の短剣収納魔法に入れといて」
「いいけど、確か前に誰かがムーサ王国では収納魔法まで検査できる魔道具を取り入れたとか言ってたから多分無駄だよ」
「えっそんな年寄りの中の年寄りくらいしか知らない魔法の対策してるの?」
「ピッチピチだもん!」
そうあまり聞けない大きい声に対して
「誰もよぼよぼなんて言ってないし、クレの肌が柔らかいのは知ってるよ!」
とこちらも大きい声で返した
「とりあえず、そういうことだから自分でもっておいたほうがまだいいよ」
そう言われてクレのほっぺに手を伸ばしてこねくり回す
「ほんとだピチピチで柔らかい」
そう言いながらこねる私の手を振りはらい
「そっちのことじゃないよ!」
と怒ってきた
「知ってるよ!」
「逆ギレ怖い」
そんな普通のやり取りをしていると、いつの間にか私たちの番が来ていたらしい、早くない?ちゃんと調べた?てかなにあの衛兵、変な人達を見るような雰囲気出しながら声かけてきて、いやまあ変だと思うからいいけど、チッ普通の感性しやがって、私に似せるなよ
そんなことを思いながら門の近くまで行く
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