第9話準備は出来た

「縄張り争い?」


そうクレに聞くと


「それもあるだろうけど、一番大きいのはさっきの魔物、自分の子供の血がついてるってのが大きいだろうね」


「どうするクレ、逃げる?それとも狼に加勢する?」


(戦って勝てる保証はない、あれではおそらく倒せない、倒すとなるとおそらくラナにあれを使ってもらうことになる、だがあれは負担が大きい、なら近くの国まで逃げるか?いや、大国なら倒せるだけの戦力があるかもしれないが、中や小ではエサをあげるだけになってしまう、どうすれば・・・)


「いったんここから離れて加勢するよ、ラナ」


「オッケー」


そう言って一度龍から離れて装備を整えに行く


魔物に全然合わない・・・ああそっか、あんなのがいるもんねそりゃ離れるよね


そう考えながらある程度離れて装備を付ける


内容は蛇と戦った時と同じ防具と、全能力アップの遺物の首飾りを着けて、私は絶対に壊れない遺物の太刀と、両腕にダメージ吸収が着いた盾を装備して、左手首に重量大幅軽減の遺物の腕輪を着けた


クレも首飾りまでは同じようなものを着けて、武器は攻撃力、貫通力、破壊力、発動速度アップの遺物の杖と、いくつかの爆弾、魔力消費軽減の腕輪を左手首に着けた


そして、おそらく火力最強の遺物、対大型龍用兵器、シヴァーも組み立てた


「それじゃあ、準備できたし向かおう、クレ」


「その前にラナ、こっちに来て」


そう言われてクレの方に近づくと、額に人指をあてられて


「制限解除」


そうクレが唱える


「いいんだね、クレ」


「まだ体が耐えられるほど成長してない、危なくなった時だけ、それを忘れないように、ただ、危ないと思ったら迷わずに使うんだ」


そう、いつもとは全く違う真剣で、申し訳なさそうな声色で、表情でこちらの目を見て言ってきた


「もちろん、わかってるから安心して」


そうこちらも真剣な声色と表情で返す


「「それじゃあ龍討伐へ、出発‼」」


そういって龍と狼の戦っていた場所の近くに向かうと、そこは木々が跡形もなくなくなり、地面には草一本も残っておらず、二体の周りには水と大量の水を纏ったツルと、炎だけがあった


「それでどのタイミングで戦う?」


「狼が怯んだタイミングで始めよう」


「オッケー」


そう応え二体の戦闘を見る


少しの間互いに動きを止め威嚇しあった後、龍が狼にブレス吐くと、それを狼が避けて、地中を通ってツルを足元まで伸ばし、龍の足を引っ張り姿勢を少し崩させて、そこに狼が水を槍のように変化させながらとびかかる

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