第7話幽霊
廃墟?になった国の前まで来ると、遠くから見た時以上に廃墟のようにしか見えないが、あれは・・・なんだろう、人ではない、確実に、表すなら、炭のように黒い色に、木が絡まったような見た目の何かが動いている
一体何なんだ、ここは
「なんでこんなところに人が」
人?人のようなものじゃなくて?・・・まさか呪いが?いや手はつながってる、手首が切られたわけでもない、なら目の前を歩いてるこれ全部幽霊ってところね
幽霊は容姿を維持したいという強い意志があるものはその容姿で現世にいれる代わりに未練を晴らす、逆に未練を晴らしたいという強い意志があるものは未練を晴らすまで現世に残れる代わりに容姿が維持される、という呪いを自身に無意識のうちに掛けてることが多い
この場合だと「誰かに向けて」じゃなくて「自分に」になるから私が触っても呪いは効くんだよねえ、まあ今回みたいなものだと多分そっちの方がよさそうだけど
そうなると木に炭って、幽霊の呪いがない状態の見た目は死に方とか、死ぬときに恐怖していたものに関係するものなんだけど、多分焼死とかかなぁ、燃料とそれが燃えた後見たいな感じだからかなりの死に方だったんだろうね
「クレ、この人達全員死人だよ、多分」
「ああ、そのパターンか、滅んだ国の国民の恨みが集まって、それが無差別に呪いをかけて誰も手をつけられなくなり、そのまま残されてるって感じだろうな、おそらく」
「どうする?」
そう聞くと少し間を開けて
「時間もないし先に行こう」
と帰ってきた、まあだろうね
「それじゃあここら辺は二週目に入れとこうかな」
そう言って国を避けて先に行こうとすると
やっぱり囲んでくるかあ、呪いだもんね、そりゃそういうことやってくるよね
「まあ、とりあえず一旦そこをどいてもらおうかなぁ~」
そういいながら右を向き、囲んできたそれにぶつかり、平気な顔で突破してそのまままっすぐ手を繋ぎながら森の方へ歩いていき、呪いが囲めない場所まで行き、そこで いったん止まる
「クレ、次はどこに行く?」
「う~ん、そうだな、じゃあせっかく東に歩いたし、ここから東にある、4大大国の一つ、芸術と知恵の国、ムーサ王国に行こう」
「おお、いいね」
「楽しいところだよ、しかも私たちを追ってきてる、ラナのところのハナサク王国とか、4大国家の一つ、武の国、マルス帝国と敵対してる派閥だからねえ、ゆっくりできるよ、多分」
「何それ最高じゃん、それならすぐ行こう、早く行こう」
そういってどんな道のりなのかも確認せず、どんどん進んでいった、ああこの時の自分を殴りたい
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