第6話廃墟

クレに目的地のことを聞いてから四日後


「なあラナ、ここらへんで休まないか?」


「私二日前に予定にない休憩を入れるときしっかり言ったよね、到着の日にちは食料的にも、追手的にも変更できないって、だからここで休憩するならこの後かなりきつくなるって」


「それに対して『それでもいいから休憩したい』って言ったの誰だっけ?」


そう少し怒り混じりで聞くと


「で、でも・・・頑張る」


「うんそれでよし」


その後は呪いや遺物についての話をしたり、呪いの本読み聞かせ、もとい読書をしながら、魔物や猛獣、危険な民族もいない、何かおかしなことも起こらない、なぜあんな巨大な蛇が出てきたのかわからな・・・いや、これは別の場所から何かから全力で逃げてきたとかの可能性あるし関係ないけど、まあとにかく平和で普通の人でも生き抜ける森を歩いて、ご飯食べて、寝て、朝早く起きて、歩いて


「やっと森抜けたぁ~、やったあ~、久しぶりのどこまでも続く草原だぁー」


と草原を見渡そうとすると、すぐに国のように広い廃墟が見えてきた、もしかして、滅んじゃってたかあ、まあクレが旅してたのって数百年前だし、そういうこともあるよね、まあ一応近くまで行ってほんとに滅んでるかだけみておこうかな


「いやー、昔と変わらず栄えているな」


うん?栄えているって言ったの?今、いや待て見ているものが違うかもしれない


クレの目線の先にあるのは・・・あの廃墟だ・・・とうとう感性がいかれたのか?いやさすがにまだそこまで狂ってはないか


「なに言ってるの?クレ、国が滅んでたくらいでは怒らないよ?」


そう少し大きな声でクレに伝えて肩を叩くと「はっ」とまるで夢から覚めたような声と動きを見せた


・・・呪い関係かぁ


「クレ、大丈夫?」


「・・・ああ、呪いか何かか」


「そういうことだね、私が触って解除されたし」


そういって手を離して準備しようとすると


「すごい栄えてるだろ、ラナ」


「チッ、ああ、そのパターンかよ」


クレからこのパターンの呪いもあるって聞いてたけど、初めて見た、むかつくこれ


まあいいやとりあえずもう一回肩に手を置こう


「はっ」


はいはい、さっきと同じやつね


「クレ、今回のやつ、前クレが言ってた解除してもまた付与されるタイプっぽい」


「・・・ああ、めんどくさいタイプのやつか」


少し間をおいてクレが


「ラナ、手を繋ごう、そっちの方が私も楽だ」


「確かに、そっちのほうが離れにくいもんね」


そういって外れにくいようにお互いの指を絡めたつなぎ方をする、確か貝殻つなぎって名前だっけ、まあとりあえずそうやって手を繋いで戦闘の準備を進めていく


まずは蛇と戦った時に使った防具を着けて、数回呪いを無効化できる遺物を一応クレに持たせて、最後にクレに近接になったとき用の特殊な短剣と、魔法用の遺物の杖を持たせて


「「しゅっぱーつ!」」


そういって廃墟になった国に向かう

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