第5話次の国
「やっぱりラナのその体質チートすぎるね」
こちらに近づきながらエルフの中でも特に長寿なやつに言われる、まあ実際自分でも知ったとき「そんなのチートじゃん⁉」って思ったけど、だって強すぎるもん、何?呪い関連の自分に良い影響があるもの以外全て無効って、呪いにチートレベルの物があるこの世界だと強すぎ、しかも私の場合古代の文字読めなくてもクレに教えてもらえるし、強すぎる
「知識量チートに言われたくないって言いたいけど、実際チートだから何も言わない」
「まあ、そりゃチートすぎるからね、さっきの呪いなんて普通相手と一緒に体が腐っていって道ずれにするチート技なんだから」
おしゃべりをしながらゆっくり片付けてたら、衛兵の気合を入れる声が壁の向こうから聞こえてきた
やばいのんびりしすぎた、早く片付けて逃げなきゃ
そう思いあわてて片付けてとりあえず森の方へと走り、できるだけ遠くに走り、適当な場所で止まる
「はあ、はあ、はあ、久しぶりに走ると辛いね。クレ」
「ああ、まさかここまできついとは、はあ、はあ、はあ」
2人息を切らしながら木に少しもたれて、呼吸を整えて喋り出す
「クレ、今ってどこら辺?」
「えっと今は」
そういいながら収納魔法から現在地が分かる遺物の地図を取り出して確認する
「次の目的地の真南だな、だからえっと、こっち」
地図を見ながらそういって右を向いた
「よし、それじゃあ、いざ出発!」
そういって喋りながら歩いていく
「そういや次の目的地ってどんな場所なの?」
「次の目的地は王都なんだが、そうだな、昔行った時のあの国は、演者の国だった」
演者の国?演劇が有名とか?いやでもそれならもっと楽しそうに喋るだろうし
「どんな国なの?」
「あの国はとても不気味だった、全員が全員、常に自分を偽っている」
「それは、本当に演じているってことになるの?常にその演じてる状態ならもうそれが本当のその人になるんじゃ」
「不気味というのはそこなんだ、あの国の人たちは、一切元の『自分』ってものを失ってない感じだった、少なくとも私が訪れた日の、5か月前の『自分』と変わっていた人は1人もいなかった」
確かにそれはかなり不気味ね、今から行くのが怖くなってきた
「安心しろラナ、気にしなければ、いや、注意深く、注意深く、観る、聴くということさえしなければ気にならない、いや気づかない、言っただろ、演者の国だと、あの国の人類は老若男女全員がプロだ、だから注意は最低限、というのを意識しておけばいい」
それ聞いたらすごい安心する、よかったあ~
「ありがとうクレ、すごい安心した」
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