第3話呪い使ってみた‼
次の日
「起きて、クレ」
そう声を掛けながら揺らして呪いの本を手に持ちながら爆睡しているクレを起こそうともう10分ほど格闘している
出来るだけやりたくないんだけど、仕方ないあれを使うしかなさそうね
睡眠を妨げる呪い集 12p 第7 美味しい匂いが寝ている間鼻の近くに充満する呪い、飯テロ(匂い)対睡眠中用
「えーと、確か、こうやって、こうやって、あとはこれを混ぜて、これぐらい焼いて、砂糖・・・塩・・・酢・・・醤油・・・味噌・・・お、お、」
うっ、やっぱり何回やっても恥ずかしいけど、他に私が知ってるのは周りに大きい被害が出るものか、どこの国でも禁止されてるレベルのやつだし、私は本の古代文字読めないし
「ふぅー、すぅー」
と深呼吸をして再び呪文の詠唱を始める
「えーと、確か、こうやって、こうやって、あとはこれを混ぜて、これぐらい焼いて、砂糖・・・塩・・・酢・・・醤油・・・味噌・・・お、美味しくなぁれ」
よし、これでいつも通り少ししたら起きるはず
もう二度としない、次は何がなんでもこれ以外の、周りに被害を与えない、やばい呪い以外の方法で起こしてやる
そう誓っている間に、クレの顔が「幸せ~美味ししゅぎ~、ぐへ、ぐへへへ、ぐえへへへ、じゅるる、早く食べてあげなきゃ可哀想だよー、こうやって箸でもって、あっもしかしてこれだけで抵抗できないの?よっわ、そんな弱いんじゃ大変でしょ、可哀想だから今食べてあげるね~」みたいなこと言ってそうな顔してる
あっよだれ出てきた、しかもお腹もなってる、これはもすぐで起き、あっ、起きた
「おはよう」
それに対して、背伸びをして、あくびを挟みゆっくり
「おはよう」
と返した後
「ねえラナ、もうあの呪いで起こすのやめて、起きた時辛い」
は⁉
「ねえクレ、呪いと遺物どっちがいい?」
「えっどういう・・・」
質問しようとするクレの言葉を遮りもう一度聞く
「呪いと遺物どっちがいい?」
「えっ、えーと、じゃあ呪いで」
「オッケー呪いね」
そう冷たい声で返して呪文を思い出す
「場は戦場、彼らの痛み、苦しみを受け止め、いy・・・」
「ごめん、ほんとにごめん、もうあんなこと言わないからそれだけはやめて、ほんとにやめてください、ラナのことだからきっと術者のみのやつなんだろうけど、本当にやめてください」
そういって床にめり込みそうな勢いでクレが土下座してきた
まあちょっとした脅しのつもりだったから最後まで唱える気はなかったけど
「仕方ないなあ、特別に許してあげよう、私もできるだけクレを傷つけたくないし、だから顔上げて」
「ありがとう」
そう言いながら勢いよく抱き着かれた
その後クレが着替えて朝ごはんを食べ終わるのを待ち、荷物をもって、美味しい、もしくは遺物関連の報酬の任務がないか見に冒険者連盟に見に行く
朝ごはん中のクレ(ラナンがいない場所で)
「幸せ~美味ししゅぎ~、ぐへ、ぐへへへ、ぐえへへへ、じゅるる、早く食べてあげなきゃ可哀想だよー、こうやって箸でもって、あっもしかしてこれだけで抵抗できないの?よっわ、そんな弱いんじゃ大変でしょ、可哀想だから今食べてあげるね~」
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