第14話 職業病?

 月猫もトイレが近いですが、高齢になりますと30分持たない方もいらっしゃいます。


 ピンポ~ン

「はーい。どうしました?」

「トイレさ連れて行ってちょうだい」

「トイレですね。はい、じゃ、起きますよ。まず、横になって」


 ベッド上で、横向きになってもらいます。

「手っこな、こさ、つかまって。足っこおろすよ」

 横向きのまま、まず足の方をベッドから降ろし上体を起こすお手伝いをします。上体が起きたらそのまま座ってもらい、まず靴を履きます。


「じゃ、靴履きますね。はい。今から車椅子に移りますよ~。こっちの手は、こさ、つかまって、はい、よいっしょ!」


 利用者さんは、私の掛け声に合わせて車椅子に移ります。


「じゃ、トイレに行きますね~」

とトイレに向かい、今度は車椅子から便座へ。

「終わったら、ピンポンして教えてくださいね」


 ベッドから車椅子。

 車椅子から便座。

 便座から車椅子。

 車椅子からベッド。


 最近、こんな感じのトイレ誘導の回数が増えまして、月猫の腰がピンチです。


 腰を痛めないようにと体の使い方を教えてもらいましたが、使いこなせていません。気がつけば中腰……

 で、ゴキゴキ腰が鳴っています。

 一応、腰ベルトを巻いて仕事をしています。


 腰に不安はありますが、利用者様が用を足してベッドに移る際

「ありがとな~」と声をかけてくれるので、少し痛みが和らぐ気がします。


 もう少し頑張れ! 我が腰。


 

 

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