第2話明日は絶対パーティーする
「さすが麻耶、意外と早く起きたな」
「あの、早く降ろしてください」
「ああ、すまん、忘れていた」
そういいながら手を離して降ろすと、零、灰色の髪の女の子が後ろから話かけてきた
「ありがとう、いさぎ先輩」
「どういたしまして」
表情も声色も一切変えずに、それでも気持ちがこもっていることだけは感じ取れる声に対してそう返して、ボロボロのままの零に回復魔法をかける
「体が丈夫とはいえ気を付けろよ」
「わかってる」
「それならいい」
誰も死んでなさそうだな、よし、それじゃあ村の門に走って向かってる、おそらく老人の男が犯人だろうな、泳がすか?いや一応ここは捕まえておくか
そう思いながら老人のいる方に思いっきり走り老人の隣まで移動して後ろから首を掴みゆっくり聞く
「お前が犯人か?」
なんだよその反応、まるで鬼でも見たような顔しながらゆっくりこっち見て、声にならない声出して、あっ白目剝いて気絶しちゃった、まあ話はあとから聞けばいいか
そう思いながら老人を引きずって麻耶達のところに戻る
「あっその人、麻耶にモヤ?が入った瓶投げた人、あと今回の任務の依頼人」
という妹、大和春の声が聞えてきた
「やっぱりそうだったか」
じゃあ防御魔法でも貼ってそこらへんに放置しておくか
そしたらあとは
「この町の安全を大和いさぎがここに宣言する!」
そう町中に届くように魔法で音を増幅して伝える
そうすると少しずつ窓を開けて外に顔を出しこちらを見るが
「えっ、いさぎ様?」
「あんなすごいお方がこんなところに来るわけないだろ」
「あれがいさぎ様?」
という疑う声ばかりだった、そりゃそうか、こんな山に囲まれてる町だと俺のこと知ってても見たことない人ばっかだよな、輸送ヘリが早く来てくれればなあ、あれにギルドのマーク描いてあるから証拠になるんだが、手帳持ってくるべきだったかなあ
「おれ実際に闘技場で見たことあるからわかるぞ、本物だ」
その言葉でみんながだんだんと信じはじめ、外に出てきた
よかった、これで楽に話を聞けそうだ
そう思い安心したタイミングで輸送機が到着して、3人がそこから飛び降りてきた
よし、これでもっと楽になった
あの後麻耶達からの情報、散らばっていた瓶の破片を調べた結果、アンティスター、通称アスター、最近大きく動き始めた、技術、戦力ともにトップレベルのテロリスト集団が関わっていたということでうちのギルドが管理している街に一時移住させることになり、今ギルドの巨大冷蔵庫にシーサーペントを入れて、輸送機を一つ収納魔法に入れて、ある程度早く向かった
ああ、今日は早めに帰って風呂入ってギルドのみんなとシーサーペントパーティするつもりだったのに、色んな料理考えてたのに、はぁさっさと終わらせて明日あと1、いや2匹夏花と一緒に捕まえて新鮮なの2匹、冷凍のやつ1匹で街でパーティでも開いて楽しんでやる、できなかったらアスターを崩壊させる、できたらやった後にアスター崩壊させる、よし決めた、ここあにも知らせとこ
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