第10話
『うーん。やっと出れた』
そいつは俺の目の前で理解できる言語である日本語で話しているが、
そいつの存在が理解できない。
そいつは体調15cmほど、羽があり浮いている。顔はかなり整っており、
妖精といっても過言ではない。
『おい、お前は何なんだ。俺の大切なセキュリティ機器のパロちゃんを
壊したな』
理解ができない状況だからこそ、俺も良くわからない事を口走っている。
『お前じゃない。って言っても名前も無いんだけどね。そうだ名前が無いと
不便だからうちに名前をつけてよ』
わけがわからない生物がわけのわからない事を言い出した。
『お前が何もなのか不明で名前をつけろ?名前をつけたら変な契約状態に
なるんじゃないのか?』
『そのあたりはうちにも分からない。うちは情報を集めるように指示されていた
気がするけど、なんの情報をなんのために集めているかも分からない』
はっきりしないことを言っているが、本当に困っていることは伝わってきている。
まあ契約状態になっても特に失うものもないし、名前ぐらいつけてやるか。
そうだな。何がいいかな。
やはりここは立川市で一番有名で全国区のあの公園の名前から拝借しよう。
『決めた、お前の名前はshowa(ショワ)だ』
そういった瞬間。その妖精は俺の目をジッと見つめてきた。
似ている。姿形でなくその目の奥にやどす光が。
『うーん、いまいちなネーミングセンスだけど。まいっか
うちの名前はショワ。あなたと共に歩む。あれなんでこんなことうち言ってるの?』
自分の発言に混乱している。ホントよくわらない生物だな。
そんなことを考えていると脳内に声が響いた。
『スキルを習得。今後は情報の可視化が可能』
今までは数字の羅列が頭に響いていたが、今度は声か。
とうとういかれ始めたかな?
なんて事を考えており、自分自身を鏡でみると脳内で表示されていた
数字の羅列目の前に表示された。
HP 20
MP 1
STR 30
ATK 30
VIT 20
DEF 15
INT 13→25
RES 6
DEX 10
AGI 20
LUK 30
スキル 情報の可視化
装備 -
スキル蘭に情報の可視化とある。
ショワを見つめたあと、情報の可視化と念じてみると
俺以外のパラメータが表示された。
HP 80
MP 460
STR 20
ATK 20
VIT 80
DEF 65
INT 620
RES 550
DEX 30
AGI 120
LUK 30
スキル 情報の可視化、スキル収集
なんでこんなに小さいのに俺よりHPが上なんだよ。
あと、INTがすごいな。こんな馬鹿っぽいのに。
『ねえ、チョット今失礼なことを考えているでしょ』
おっと、察しは良いみたいだ。さすがINT600オーバー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます