第3話 一年目、夏
義光は城下の様子を見に歩いていた。
「氏家、我が軍に足りないものは何か?」
「特産品かと。我が国固有のものを得ていないので交易が不利なのでございまする」
「何か良いものは無いかの」
「それならば木材が良いかと。我が国北側には白神山地が連なっておりまする。木材加工ならば栄えられるかと」
「そうだな。城の造営、城下町の建築、武器の製造。何かとできることは多そうだ」
「ええ。ではそれを造営することで良いですな」
「よろしく頼む」
「かしこまりました」
「それにしてもすっかり夏だな。農民たちが米を植えておるわ。この時期に攻め入って来るはずが……」
※豊臣家は兵農分離政策を行っています。
「急報!徳川家康、鳥居元忠率いる豊臣家総勢八千が北条の小田原城を攻撃。陥落させたとのことです」
「小田原が落ちた!?武蔵と繋がってしまったか。だが大丈夫だ。まだ会津が……」
俺はそういうものの即座に氏家に否定された
「会津黒川よりは春日山から来るでしょうな。そっちは兵が多く、直江、上杉がいる。北条の危機がなくなり確実に攻めるでしょう」
「なーーにーーーやっちまったな」
「うるさい延沢。お前なんでここにいる」
「やべ……つい出てきてしまった」
「奉行所に送ってやろうか?」
「それは遠りょっ」
「奉行(^^)!」
「ハッ!」
「あーちょっと待ってチャットちょっとあっあー」
「それで、氏家。どうする?」
「北条が消えたならすぐこちらに来るはずです。一度軍議を開きましょう」
「わかった。皆を集めよう」
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