自殺する為の視察に行った

Unknown

@@@

真似する人が現れないようにする為に薬の名前は伏せるが、俺は過去にある薬を200錠くらい水道水で一気に飲んだ。死にたかったから致死量を飲んだ。案の定、体調が終わって、俺はずっと自分のゴミ箱にゲロを吐き続けた。たしか俺のゲロは茶色か黒だった。当時はアパートではなく実家に住んでいた。深夜だった。俺の部屋は2階にあった。何時間もずっとゲロを吐き続けた。かなりしんどかったが、薬のODなんかで救急車を呼ぼうとは思わなかった。搬送された暁には地獄の「胃洗浄」が待っている。胃洗浄はかなり苦しい。胃洗浄するくらいなら、しばらく耐えて家にいた方がいい。胃洗浄をする際は、口に太い管を胃の深くまで挿し込んで、何度も胃の中身を吸引する。そして胃の中身が無くなった後は何度も水を注入される。「胃洗浄は地獄だ」とみんな言う。俺は致死量の薬を飲んでも全然死ななかった。何時間もずっとゴミ箱を抱えて茶色や黒のゲロを吐いていた。とても惨めな気持ちでした。


何ヶ月か前に俺は精神薬を150錠くらい一気飲みした。気持ち悪くなったり床に何度も倒れたくらいで、そんなに大した事は無かった。だが、こんな事は絶対にやってはいけない。薬は用法用量を絶対に守ってくれよな!!!!!!!! 薬を沢山飲んで1番困るのは自分なんだから、薬はちゃんと決められた数を飲もうぜ。俺は最近はずっと真面目に用法用量通りに薬を飲んでいるぜ。


俺の自殺エピソードはまだ何個かある。アパートの2階のベランダから飛び降りたり、首を吊ったり。


ODでも飛び降りでも首吊りでも死ねないとなったら、あとは電車に轢かれるくらいしか無いんじゃないかと思って、実は昨日、最寄駅に視察に行った。駅のホームに座って、どんな時間帯にどんな電車が来るかを観察していた。俺はあんまり電車に詳しくないけど、通常の電車と特急の電車の違いはよくわかる。形状も違うし。


各駅停車で止まる普通の電車より、新幹線みたいに一部の駅では止まらない電車に轢かれた方が確実に死ねるのかなと思ったりしたけど、なんか見てた感じでは特急とか新幹線って先端が流線型で滑らかなやつもあるし、単純に俺がぶっ飛ばされるだけなんじゃね? みたいな感想も抱いた。特急の列車って先端が滑らかなカーブを描いてる感じの電車が多くないか?


普通の各駅停車の電車って四角くて死にやすいフォルムだけど。でも、新幹線ってどれも先端が流線型で優しめに尖ってて、人を殺すのに適してない構造をしてるんだよな。人を殺さない程度に人をぶっ飛ばしそう。


昨日、俺は駅に行って電車を視察して、そういう感想を抱きました。


電車で自殺したら、多くの人に交通面で迷惑をかけるし、運転士の人にも視覚・感情的な面でかなり迷惑をかける。実際、人身事故に遭遇した電車の運転士がPTSDという精神的な病を発症してしまい、2度と電車の運転を出来なくなってしまった人もいる。


死体を処理する人だって、本当は死体なんて見たくないはずだ。肉が千切れて、内臓が飛び出て、脳漿が破裂してる。そんな遺体を見たら、どんな人だって正常ではいられないだろう。


日本で死刑のボタンを押す人だって、めちゃくちゃ病んだりしている。死刑の時は、3種類あるうちの1種類が正解のボタンなんです。誰が正解のボタンを押したか分からないように3人で同時に死刑執行ボタンを押すんだけど、それでも病んでしまう人は多いらしい。そりゃそうだよな。自分が人を殺して何も感じない人なんて、いねえよ。


電車で俺が自殺したら、その損害賠償は全て俺の家族が負担する事になる。数百万じゃ足りない。数千万でもおかしくない。そしたら俺の家族は崩壊する。


だから、電車に轢かれて死ぬのはナンセンスだ。


俺も酒の飲み過ぎで脳が萎縮してたり、希死念慮が強くて、馬鹿になってるんだ。


感情の起伏が激しくなってる。


俺はネット上の面白い配信や動画やMADを見て笑ったりするけど、その直後に悲しいものを見てボロボロ泣いたりする。


感情に振り回される事にもう疲れた。俺の感情は俺にはコントロールできないって知った。


俺の友達の女の人にLINEでキレたりするようになったし、俺は本当に人間性が崩壊に近づいているんだなって思うよ。


人間的に俺は終わりだよ。


俺は今「THE BACK HORN」の「舞姫」を聴いてる。












〜FIN〜

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

自殺する為の視察に行った Unknown @unknown_saigo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る