第79話 相談


「久しぶりね。クレインちゃん」

「お久しぶりです。レオニスさんからディアナさんに相談してみるように言われて……」

「頼ってくれて嬉しいわ」


 レオニスさんの家に行くと、ディアナさんが迎えてくれた。特に約束をしていたわけでは無いのに、嬉しそうに迎え入れてくれた。

 そして、ディアナさんが煎れてくれたお茶を飲みながら、お茶菓子にドライフルーツを食べて……少しおしゃべりに興じた後、話を切り出した。


「ディアナさんにご相談があるんですけど、いいですか?」

「あら、何かしらね」

「ご存じであれば教えて欲しくて……負傷者の怪我を治療した場合の治療費請求で、相手を借金奴隷にする場合なんですけど……」

「ああ! クレインちゃんも回復魔法使えるのよね。治療した人からお金支払われないの?」

「本人達もお金がないので、とりあえず、借金奴隷にという話がありまして」

「そうね~。何か、治療した事を証明できる手段がないと結構面倒ではあるのだけど……冒険者なら、ギルドが立ち会ってくれるけど、そうでもないのよね?」


 なるほど。冒険者同士でも、治療の時にギルドとかに立会いを頼んだりもするのか。

 まあ、治療した、してないっと揉めるのもどうかと思うけど……一度揉めたら、次は絶対にして貰えないでしょ。しかも、そのこと知れ渡るだろうし……まあ、国とか地域変えて活動するなら、そういう踏み倒しも出来るのかもしれないけど……。


 でも、面倒ってことは、ディアナさんでもそういうこと有ったんだよね……。

 

「あの、本人達に支払い意思はあります。単純に、奴隷の仕方が分からないというか……」

「そういう事ね。それなら、簡単よ。奴隷販売をしている商店に、借金を返せないので、奴隷にするための手続きをしたいと言えば、対応してくれるの。もちろん、手数料はかかるわよ? 借金奴隷の場合には、借金額の10%だったかしらね」


 おっと……そこで、問題発生か。

 手数料がかかるとか……そうすると、現在の所持金では厳しいかもしれない。


「ああ。もちろん、その費用は借金奴隷に追加することは出来るし、手付金だけ払って、手数料は後払いが大丈夫なこともあるわよ?」

「よかったです……結構、お金厳しくて」

「あとは、借金奴隷をそのまま売るなら、お金はかからないけど」

「あ、それは無しで。とりあえず、3人組なんですけど、一人は助手が確定なので。ばらばらになっちゃうのは避けたいです」


 3人と言った時点で、パーティーごと負傷したと考えたようで、まとめて借金にすることも勧められた。そういう風な契約もできるらしい。


 ただ、今回はそれは無し。レウスだけ、逃がす可能性ある……のかな?

 本人の希望と保護者の希望が合ってない気がする。


「そうねぇ、それなら……クレインちゃんは慣れていないのだし、商業ギルドから紹介を願った方がいいかもしれないわね。奴隷を引き渡さないとなると、きちんとした契約を事前に用意した上で訪れた方がいいから、先に商業ギルドに相談して、文書の作成を依頼した方が確実よ。お金はかかってしまうけど」

「何が違うんです?」

「奴隷を扱う店も沢山とは言わないけど、いくつかあるし、実は非合法な店もあるの。クレインちゃんとしては、奴隷にするけど、そのうちお金を返してくれればいいっていうことでしょう? それなのに、さっさと売り払うように迫ることもあるというか……可愛いから舐められて危ないかもしれないし……書面を向こうで作ると、偽造とかがあっても困るでしょ?」


 う~ん。偽造されて、契約が違ってたりしたら確かに困る。

 目的としては、密入国を消したいわけで……あ、治療の証明とかも必要になるのか? 神父様にもちょっとお願いしようかな。



「……手続きって、色々手順があります?」

「まあ、念のためよ。商業ギルドは、薬師をするなら顔見世をしておいた方がいいかもしれないし、私が紹介文用意するから、持っていって」

「わかりました。えっと、奴隷になる3人も連れて行った方がいいんですかね?」

「商業ギルドでは、どちらでもいいけど、奴隷商会にはいないと駄目ね」


 なるほど。では、明日、3人に確認した上で、そのまま商業ギルドに行くことになるかな。

 問題は……商業ギルドがある場所の近くに、薬師ギルドがあるんだよね。

 いや、べつに……町中で仕掛けてくるとかは無いと思うけどさ。でも、警戒しておいた方がいいと思うんだよね。


「お薬を作っての治療もしたとなると高額だろうし、多少面倒でも、お願いしてみるといいわよ。後はパメラ様とか、詳しいでしょう?」

「いや、師匠には、つい薬の事とか聞いて満足しちゃって……他に詳しい人いたらって思ったら、レオニスさんからディアナさんにって……ありがとうございました、助かりました」

「いいのよ。でも、そういえば、あの人、遅いわね。何かあったのかしら?」

「あ、なんか、珍しい魔物の目撃情報があるそうです。襲われてないとかで、緊急討伐組めないそうです。危険だから、注意するように言われました」

「あら。じゃあ、二人で食事して待ちましょうか」

「手伝います」

 

 ディアナさんから話を聞くと、レオニスさんは割と帰ってくる時間がばらばらで結構困るらしい。

 私もすぐに伝えるべきだったかもしれない。


 二人で、夕食を用意したけど、ディアナさんは結構豪快な料理を作ることを知った。まあ、半年くらい前までは冒険者で自分で料理することは無かったとか……なるほど。お肉多めなのは、レオニスさんの好みとかもあるのかな。


「クレインちゃん。お酒、飲みましょうか! ちょっと、お姉さんの愚痴に付き合ってくれない?」

「はい。私で良ければ」


 ディアナさんが持ってきた葡萄酒を注がれた。まあ、この世界では私の年齢でも飲めるそうなので、遠慮せずもらう。

 肴はレオニスさんの愚痴になったけど、美味しかったです。まあ、ハイペースで飲んでいたディアナさんはつぶれてしまったけど。



「帰ったぞ……って、酒臭いな」

「お邪魔してます。結構、飲んだので? えっと、ディアナさんは部屋で休んでます」

「ああ。……面倒かけたな」


 レオニスさんが帰宅した時には、ディアナさんは酔いつぶれて寝てしまった後だった。

 私は、一応、部屋まで送って寝かせて、レオニスさんを待っていた。


「で、やり方はわかったか?」

「とりあえず、アドバイス通りに、商業ギルドに行って紹介をお願いする予定です」

「そうか……何か、言ってたか?」

「レオニスさんの愚痴なら一通り? お酒の席ですし、まあ、気持ちわかる部分もあるので」

「そういうところは大人の対応なんだな」


 そういうところとは、どういう意味?

 幼い外見ではあるけど、中身は大人のつもりなんだけどな……。たまにやらかすのが、大人としてダメということかな……。否定できない。


「……大人だったんですよ。駄目な大人、本当に……逃げちゃったし」

「そうか。まあ、手は貸してやる……お前は…………親友の子どもだしな」

「別に今からでも、師匠の養子になって、兄になってくれてもいいですよ?」

「俺がか? お前らの兄とか面倒だ。親戚の叔父くらいがちょうどいい」


 レオニスさんお酒を注いで、飲みながらも目を細めている。少し嬉しそうに見える。うん。

 でも、まあ……兄弟は兄さんとナーガ君で間に合ってるか。


 親戚の叔父……まさに、その状態ではあるよね。


「それで……お前は今後どうするんだ?」

「? 聞いてる内容がわからないですよ。どの件を聞いてます?」

「冒険者として、どうするのかだな」


 冒険者として、か。


 基本方針は変わらない。師匠に素材を見せてもらったが、師匠が持っている素材でも、品質の違いは結構ある。もちろん、保管期間のせいで劣化しているのもあるが、明らかに採取している時点での扱い方が悪いものもあった。

 冒険者ギルドに依頼して、これを納品されるのはちょっと嫌だ。それなら、自分で採取してくる。そのためには、強さが必要だと思っている。あと、割と身の危険を感じるからね……貴族関連で。


 身を守る強さは、必要。まだまだ、鍛えていく必要がある。

 冒険者をしながら、強くなるという方針に変更はない。無理のない範囲で。



「とりあえず……基本的には最初と変わってないです。日々の暮らしが出来る程度に稼ぎが必要とは考えてますけど……名誉を求めて、危険な場所に行くかと聞かれると、行かないです。ただ、薬師として、必要な素材があり、それがないと助からない可能性があるなら、多少の危険があっても行くと思います」

「そうか……薬師の道を歩むか」

「う~ん。いずれは、そうなると思いますけど……一人前になって、まだ身体が動くうちは、冒険者を本業にして、色々周るかもしれません」

「うん?」


 今はまだ、師匠から教えてもらわないと何も出来ないひよっこ。

 でも、師匠の育成指針によると、それも1年くらいらしい。なら、それまでに必要な基礎を身に着けて、応用を学ぶために各地を周ることもいいと考えてる。


 まあ……ずっと、野宿生活は嫌だから、各町を拠点にして、宿とかでしばらく過ごすとかになりそうだけどね。

 この世界でやりたいことをやる……それなら、師匠に『流石自慢の弟子だ』と褒めてもらえるようになりたい。そのためには、師匠に教わった事を出来るだけでは、足りない。


「師匠に褒めてもらえるような弟子になるには、この町にいるだけでは駄目だと思うので……。この町で同じことやっても、師匠は超えられないんです。もっと、色んな素材を研究して、出来る事を増やすことも必要かなと考えてます」

「安定した生活が良いと言ってなかったか?」

「それはそれです。……それに、将来の安定した生活の礎を築くには、必要なことです。師匠のように地産地消できるようにするのも大事ですけど、その前に、世界にはどんな物があるのかを知ることも大事でしょう? まだ、その段階にないですけどね。基礎知識の習得から始めます……やらないと後悔しそうなんで」


 自分のあとは、弟子がいるから心配ないと言ってもらえるように、育たないといけないよね。心配ばかりかけて、素材も知識も、何もかもが師匠頼りでいること……ここから卒業をしないといけない。


「冒険者の活動はヒーラーとしてか?」

「それは無理」

「優秀だと思うが?」


 レオニスさんが優秀と思う根拠はわからないが……まあ、初めてのダンジョンの立ち回りは普通に出来ていたからだろう。

 

 教会で、書物見せてもらったが……光魔法も聖魔法も、呪文の取りこぼしが結構ある。

 いや、素養によって覚える魔法は違うらしいし、後から覚えることもあるらしいけど。実際にはINTとMPによるごり押しでの治療しか出来ていない。

 知識不足……そして、神父様の話だと、冒険者全般がそういう傾向なわけで……自分が優秀だと思っているなら、井の中の蛙だね。

 そして、そもそもの私自身の問題もある。


「違います、出来るかもしれないけど、嫌なんです」

「嫌?」

「キノコダンジョンで、パーティーを経験してわかったんです。ヒーラーに求められてる接待プレイ、私には耐えられない!」

「あん? 接待プレイってなんだ?」

「いや、あのですね。ヒーラーって、もしもの時に回復することが役割で、余裕がある時にはすることもない訳ですよ。そして、ヒーラーが崩れちゃいけないから、安全圏で守られてるだけ。準備を含め、全てを相手に任せて、自分はただ付いていって、欲しい素材は譲られて、良いところしかないんですけど……ラズ様を見てて、思ったんです。あの立ち回りを求められてるのはわかるんですけど、落ち着かない」


 落ち着かないというか、無駄にお世辞で褒められて、よいしょして……背筋がぞわっとする。落ち着かないどころじゃない。むしろ、自分が一番後ろにいると何故か不安になるくらいに無理だった。


 あと、褒められ慣れていないというのもあるけど、過大評価とか受けるとそれはそれで胃がキリキリする。接待受けることが必要な時があるのは理解している。

 でも、冒険者している間は、ずっとそうなるのは勘弁して欲しい。普通に接して欲しい……いや、接待を受けてるわけじゃなくて戦ってるんだけどね。なんか、回復が必要でもない場面で、何もせずに守られているのが耐えがたい。


「……ラズも、現役の頃はもう少し前に出て戦ってたんだがな。今は、守られる立場でいるしかないんだが」

「いや、わかりますよ。ラズ様を怪我させてはいけないことくらい。貴族をケガさせたら、『お前ら何やってた』となることも理解してますし、危険が無い場所で、援護のために魔力を溜めて、どかんと大きな魔法を撃つの戦力として必要です。それで助かったのもわかってます。でも、ヒーラーもあんな感じの立ち回りを求めてますよね? ナーガ君、無理にでも守ろうとするだろうし、そもそも危険な場所にいかないってなると……いや、私必要ないじゃんって思う訳です。それなら、私も遊撃として前線に立ちたい」


 そう。性格の問題だけど……向いてない。指揮官とかも私は出来ないと思う。

 現場希望、前線張れる力はないのだけど、後衛はちょっと……。


「ボス戦では機転を利かせた立ち回りで、ヒーラーではない成果を出してるのも事実だな。それに、実力的にはヒーラーが必要かというと……お前はそういう場所には出向かないだろうし、何かあった時にいるだけでいいかもしれないな」

「そう。ヒーラーは前に出るな! となるなら、自由にできる遊撃の方がいいんですよね。兄さん達と組むのは思ったより楽しかったんですけど、守られてるだけは性に合わないです」

「ふむ、一理あるな。ヒーラーの場合、守られることも仕事のうちだが、それが出来ないというなら……ヒーラーは他の奴にまかせて、万能な遊撃をしていた方がいいんだろうな。お前の場合、かなり高度な危険察知能力があるしな」


 少し悩んでもいるようだが、本人が望むならと納得したらしい。「わかった」と頷いている。よし。レオニスさんの言質とった。


 ナーガ君は、私を守りたいようだから、これで説得する。レオニスさんが言ったと言えば納得してくれるだろう。

 兄さんは、やりたいと言うなら、責任持て、好きにやればいいというスタンス。実力試しもしてくるけど、出来るのであれば文句は言わない。出来なかった場合には強制的にヒーラーに押し込めるだろうけどね……。


 二人の性格がね……真綿で包んで大切にしようとするタイプと、大事だから千尋の谷に突き落とすタイプ。割と両極端ではある。……しかも、二人の言動は、言葉が足りなかったりとわかりにくい。


「すまんな。いきなりの質問で」

「いいですけど、何が確認したかったんです?」

「一つは、お前がパーティーを外された事で、どこかのパーティーに入る場合のポジションだな。一時的に加入するなら、紹介もできるが、ポジションにもよるからな」

「……それはちょっと」


 今のところは、兄さんとナーガ君以外と組むのは考えてない。

 今後、兄さん達が仲間を増やした場合、どうするか……少なくとも、実力が合ってない私が抜けるべきだろうとは思っているけど。


 ただ、貴族への牽制を考えると安易に抜けられないことも事実で……そこら辺は、今度戻ってきた時にはちゃんと話し合う必要がありそう。


「もう一つは、今度、スタンピードが起きるのは聞いてるか?」

「一応。来月、中旬あたりを目途に起きる可能性が高い、ですよね?」


 少し考えに没頭していたが、レオニスさんの話が続いた。


 スタンピードについては、説明は受けている。ただ、今回はあまり被害が出ないのではという予測も出てると聞いた。

 理由は、冒険者が今、増えているから。そのため、手薄になりそうな地域に派遣するという話も出てるとマリィさんから聞いている。



「そうだ。お前の配置をどうするか……ヒーラーができるとばれると面倒事になりそうだが、ヒーラー不足でもある。お前がどうしたいかを確認しておく必要があった」

「……基本的には配置を決めるのはギルドですよね?」

「ああ。意思は確認したんでな。一応、考慮する」

「お願いします」


 まあ、お仕事だし、レオニスさんの意見が必ず通る訳でもないだろう。

 レオニスさんとしては、事前に私の意思を確認をしておきたかったらしい。最悪、ソロのままスタンピードの時期になる可能性もあると考えているらしい。


 兄さん達に何があったかにもよるけど……その前に帰ってくると思うんだけど。


 その後、レオニスさんは、酒を注いで飲みながらも、話す内容に心配の度が過ぎるとこがある。

 心配だからソロではなく、パーティーを組んで冒険者して欲しいという希望があるのは内心わかっている。兄さん達と組むことになるのを一番望んでたのもレオニスさんだろう。


 会ったことの無いフィンと言う人より、よほど父っぽいんだけど……言ったら、嫌がりそうなんだよね。


 

 レオニスさんと少し飲み交わした後、家に戻るとモモが怒っていた。

 夕食用意せずに出かけてしまったので、怒っていても仕方ないのだが……それだけではない。なんだか、しきりに、床やら壁を叩いている。


「モモ? ……壁に何があるの?」

「なぁ~~」


 うん……。

 〈鑑定〉をしてみるが、特に異常はない。ただ、確かに違和感があるような……戸締りはきちんとしたはずだけど……。


「誰か、きた?」

「にゃあ!」


 モモはにゃんにゃんと喜んでいる。入口ではなく、2階まで来たということは…………不法侵入? 大家さんと師匠は鍵を持っているから入れるのはわかってるけど、モモも二人は知っているから騒がないだろう。


「モモ、もういない? 帰った?」

「にゃ」


 うん。帰ったのか。

 番犬としては優秀だな。いや、吠えて追い出せてはいないけど……ちゃんと誰かが来たことくらいは報告できるので、良い子だ。


 もう夜も遅い時間で、証拠もなく……どうしようか。

 とりあえず、魔法で入ってこれないように仕掛けをしておこう。結界を張っておくだけでも、効果はあるはず。


 そして、家の中を確認するが……無くなっている物は無さそう。レシピとかを含め、貴重品は最初から持ち歩いている。

 師匠たちの研究資料は…………無くなってない。調合器具、錬金器具もある。


「この部屋に入ってる?」

「なぁ……」


 分からない、かな? モモは基本的には、2階にいて、地下には来させないからね。把握していないのも仕方ない。


 明日の状況次第では、避難場所を確保しないとかな。

 

 ギルド長も明日までは不在らしいから、明日は何としても一人で乗り切らないといけない。


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