夢の世界1

「多分……出来た!」


「"今日はここまでにしようか。

目を開けていいよ。"」


「解除しなくていいの?

解除の仕方分からないけど……。」


「"そのまま過ごして見て。

行く場所に着く前には解除しようか。"」


「わかった!」



ゆっくり目を開けてみる。

ものすごい……だるい……。



「……自分の体じゃないみたい。」


「"慣れるまではそういうものだよ。

今はゆっくりおやすみ。

大変だったと思うからね。"」


「うん……。おやすみ、なさい。」


「"今度は解除する時に呼んでね。

それまで無理はしない事。

約束だよ?"」


「うん!

約束は守るよ!

ありがとう!」


「"じゃぁまたね。アリア……。"」



そして女神様の気配は消えていった。

なんとなくしか分からないけど。

ベットの上でやったのは正解だったかも……。

起きてるの辛いなぁ……。

寝ちゃダメなのに眠いや……。

そのまま眠りにつく…………。



そして少しの時間が経った辺りで夢をみた。

魔力循環をした時にあった子と対面してる夢……。

不思議な感覚に起きる気にもなれず夢の世界を堪能する事にした。



「"いらっしゃい。

もうわかってくれてるよね?"」


「うん。ここは夢かな?」


「"うん。わたち……じつざいちないから。(私……実在しないから。)"」


「知ってる…………。

私に何かを伝えにきたの?」


「"うん。

わたち……ずっーとさみちかった。

あなたの中にいたのにさみちかった……。

にぃに……どこにいるの?

(私……ずっーと寂しかった。あなたの中にいたのに寂しかった……。お兄ちゃんは……どこにいるの?)"」


「今は……離れ離れなんだよね……。

私も会いたいよ……。

会えるまでの今は試練?みたいなものなんだと思う。」


「"そっかぁ……。

えいえんにあえないってことはもうないんだね。"」


「そうなるかな。」


「"わたちは……むかちのことちらないの……。

きっと……しゅぐ……わたちは……いなくなったから……。

あなたはわたちであってわたちじゃない。

(私は……昔の事は知らないの……。きっと……すぐ……私は……いなくなったから……。あなたは私であって私じゃない。)"」


「そうだね……。

心……魂は同じであって生きてる時が違うし……。

私は私でしかないけど……きっと心残りがあるからずっと探してたんじゃないかな……。

巡り巡ってまた生きる事があるんだと思う。

人はいつか命が尽きるから……。

心残りがあったらいつまでも心に刻んで魂になったとしても残っちゃうんじゃないかな……。」


「"こころにょこり?

…………わたち……いきたかった……。

どうちて……わたちには……えらぶことができなかったの……?

どうちて……。

(心残り?…………私……生きたかった……。どうして……私には……選ぶことができなかったの……?どうして……。)"」


「悲しいよね……。

難しい話になるけど……。

子供は親を選べないの……。

親は子供を選ぶのにね……。

子供として産まれる前にこの人の元に行きたいって思っていってしまってるのかも?知れないけど、そんな目に見えない形を誰も信じない……。

子供は神様からの贈り物とか言うけど……。

子供を蔑ろにする人もいるし、子供だって成長したら親を親とも思わなくなったりすることもあるんだよね……。

結局さ……どっちもどっちなんだよ……。」


「"……えらびたかった……。

わたちもちゃんといきてわたちのみちをえらんでみたかった……。

(……選びたかった……。私もちょんと生きて私の道を選んでみたかった……。)"」


「だから私が産まれたんじゃない?

あなたの後悔が心残りになって自分の人生を生きたかったっていう心残りが私の魂に刻まれてさ。

魔力循環の時にあなたとリンクしたんだと思うよ。

それってとても大切な忘れたままじゃダメな心の記憶だから……。」

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