夢の世界2

「"いまのわたちはしゅごいね!

そうかんがたらわたちもしゅくわれるかも?

わたち……は……どうちたらいい?

(今の私はすごいね!そう考えたら私も救われるかも?私……は……どうしたらいい?)"」


「………うーん……。

たまに夢に出てきてよ!

これがしたかったとか一緒に色々体験して楽しいとか悲しいとか嬉しいとか……。

あなたの気持ちを私にも伝えてよ!」


「"あなたのふたんにならない?

わたちがあなたのなかにいるからちりたいの?

(あなたの負担にならない?私があなたの中にいるから知りたいの?)"」


「私とあなたは心で繋がってるから別々ってわけじゃないと思うんだ。

だから……知りたい。

あなたが何を感じて何をしてみたかったのか。

心残りがなくなったらきっと私としてあなたは生きちゃうはずだから……。

周りには知らないあなたを私は知ってる。

色々な世界を見てあなたがどう生きたかったのか、何がしたかったのか。

それを知る事が出来たら私の未来の道としてその事も叶えたいしやりたい。

出来ないこともあるかも知れないけど……。

それでもさ……。

自分の将来くらい自分出決めたいじゃん!

親であってもそれは決めちゃいけないことなんだよ。

だっていくら血を分けていたとしても別の人なんだから!

私はあなたであなたは私。

いずれ一つになっちゃうとしても共有したっていいじゃん。

同じ魂なんだからさ。

運命共同体ってやつなんだと思うよ。

双子であるお兄ちゃんと私も運命共同体。

心のみの運命共同体だと私は思うんだ……。

お兄ちゃんの生きる道はお兄ちゃんでしか無理で私は私だから。」


「"しょっかぁ……。

しょうだよね!

わたちとあなたがべつだときめちゃってるのはわたちだもんね。

こころはべちゅでもたまちぃはおなじ。

あなたをとおちてわたちがどうちたいかきめりゅ!"

(そっかぁ……。そうだよね!私とあなたが別だと決めちゃってるのは私だもんね。心は別でも魂は同じ。あなたを通して私がどうしたいか決める!)」


「それでいいよ。

私とあなたを同じ魔力で繋がってる。

いつかこの魔力が私だけのものになるけどあなたがいるってこと私は忘れない。」


「"いちゅかわたちのしょじゃいがにゃくにゃってもあなたがおぼえてくれるにゃらしょれでいい。

(いつか私の存在が無くなってもあなたが覚えてくれるならそれでいい。)"」


「約束する。

お兄ちゃんがずっーと昔のあなたの存在を覚えてて私に話をしてくれた時は話してもいい?」


「"うん!"」


「ありがとう。

あなたは名も無き子だったと思うから私の名前からとってリアって呼ぶね。

リアは私じゃない私だよ。」


「"リア!

うれちぃ!

わたちになまえがちゅいたのはじめて!

(リア!嬉しい!私に名前がついたの初めて!)"」


「リア……。

本当はね……。

名前って親からもらう最初の愛情なの。

リアは……。

ううん……私がリアって決めたの!

リアを傷つけた人じゃない私がつけるって決めたの。

私のとても大切な心の記憶だから……。」


「"それでいいよ。"」


「リア……。

時がくるまで一緒だよ?」


「"うん!"」



ゆっくりと目を開ける。

ぼーっとしながら胸を抑えて考える。

リアと名ずけた心の記憶の子。

名も無き子供だった記憶の子。

夢の中で沢山話をして寄り添うことが出来た大切な記憶の子。

お兄ちゃん……ちゃんと思い出してね。

待ってるから。



「私……決めた!

リアも、ずーっと昔のお兄ちゃんも会わせてあげたい!

だからお兄ちゃんはちゃんと思い出してくれなきゃ許さないんだからーーーー!!!」



まだ会ったこともない兄に向かって叫ぶ。

気持ちが決まると寂しさは無くなってきていた。

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