女神様と魔力循環?3
「"忘れてくれなかった感じかな?"」
「色々話して忘れてたらラッキーって思ってたの?」
「"少しだけね。"」
「女神様ってなんかずるい!
話してみてセレネ様を頼ってもいいんだって思ったらすぐ魔法覚えたいの!
魔法循環が基礎ならさっさと覚えたい!
どれくらいで他国に着くかも分からないから動きながらできるなら一石二鳥でしょ?」
「"本当に君って大人びすぎてるよ。
移動しながらやりたいのではあれば明日まではここにいなきゃダメだよ?
ちゃんと循環出来るようになったら移動する事。
それが約束出来ないなら僕は教えない。"」
「女神様ってお兄ちゃんみたい……。
約束する!
だって急がば回れでしょ!」
「"前世のことわざだっけ?
大人びすぎてる君が言っても理解されて終わるだろうね。"」
「めんどくさい事から逃れられるなら使いまくるのが得策だと思うのです!」
「"アリアがそれでいいならなんでもいいよ。
まず目をつぶってお腹の下に魔力を集めてみようか。"」
「いきなり始まるの!?」
「"ちゃんと集中して?"」
「はーい。」
目をつぶって魔力をお腹の下に集めるんだったよね…………。
集中しなきゃ……。
でも……なんだろう……。
忘れてた事が蘇るような……。
ダメダメ。
無にならなきゃ……。
「目を開けないから話してもいい?」
「"集中出来なさそう?"」
「なんかね……。
集中したんだけどなんか思い出しそうなの……。
忘れちゃった大切なものを……。」
「"君の魔力は君が言うところのずーっと昔の君の分も加わってるのかもね。
それなら受け入れてみたらどうかな?"」
「受け入れるの?
なんか……知りたくないというか……こ、怖い。」
「"受け入れて欲しいんじゃないかな……。
どれも君の生きた証でしょ?
だからね。
怖いことは無いんだよ。"」
「本当に……私なのかな……。
きっと私は転生しまくったって事でしょ?
どこにでも居て……どこでも生きてきた。
時間軸はどれも重ならないのに……。
今ずべての時を生きてきた私を受け入れるのは勇気がいるよ。」
「"アリアは受け入れると思うよ。
さぁもっと集中してごらん。"」
ずーっと昔を生きた私……。
女神様達の世界で生きた私……。
別の世界で生きた私……。
そして今を生きる私……。
一人一人違うのにどれも私なんだろうか……。
私は……。
本当に幸せだった?
不幸が付きまとってきた感じがするよ……。
幸せになりたかっただけなのに……。
「やっぱりこれ続けないとダメ?」
「"君の話を聞く限り今のうちに魔力循環はやらないとダメみたいだね……。
忘れてしまったものを呼び覚ましてしまうってのは聞いた事ないけど……。
愛し子の君なら例外はきっとある。"」
「……悲しい……辛い……。
私……ひとりぼっち……。
どこにも……。家族が居ない……。」
「"そんな事無いよ!
僕達のそばにいた君には僕達かま家族だったんだ!
確かに僕ともう1人しか君の傍には近づかなかったけど……。
それでも一人じゃなかったよ。"」
「本当に……そう言える?
本当に……?」
「"…………君を1人にしてしまう時間はあったかもしれない。
それでもほとんど君の傍に居たよ。"」
「……それじゃぁ……これは……。
女神様達と会う前の私の感情?
それとも記憶?」
「……僕には分からないけど。
きっと僕達と出会う前かもしれないね……。」
「可哀想…………。
…………私と幸せになれば救われたりするかな?」
「"君だからね……。
その子に集中して寄り添ってあげてみたらどうかな?"」
「……やってみる。」
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