最後の手紙
ばぁやの気持ちに感謝しながら封筒から手紙を取り出しまだ読んでないページで手を止めて読み始める。
「"ここからは他国にいる知り合いについてに書いていくわね。
ばぁやの知り合いってわけじゃないのよ。
ばぁやには息子がいてその息子のお嫁さんが知り合いなのよ。
お嫁さんの話しでは、他国には教会や治療院で病気を見てくれる癒し手と呼ばれる人と、その癒し手の魔法技術を学んで癒し手になる人が居るんだそうよ。
私達の住んでる国は魔法で治療する人が居なくて薬学とか錬金術が有名なんだけどね。
今回お嬢様の為の荷物をお嫁さんに頼んだ時に避難できる国が無いか相談したのよ。
もちろん他の人には内緒でね。
旦那様もお嬢様を誰に会わせるのか教えてないの。
どこかでバレてしまってはいけないからね。
お嬢様がちゃんと合流出来たらお嫁さんの方に魔道具を使って連絡を取る事になってるの。
お嫁さんの知り合いの方は忌み子説を嫌ってるらしいわ……。
この国ではるか昔に起きた悲劇を他国では語り継がれてるみたいなの。
双子にも双子以上にも理解があるのよ。
その国では双子もそれ以上も産まれてるって話らしいわ。
お嫁さんがいうにはお嬢様が行く他国はこの国の王妃様の国らしいわ。
王妃様によって話を聞いた陛下が心を痛めて忌み子を嫌う人を減らしてきたってお嫁さんは言ってたわね……。
なんでも癒し手である知り合いと王妃様は親友らしいわ。
私よりもお嫁さんは世間をよく知ってるから私も助かってるのよ。
ここからが最も大事だから覚えてちょうだいね!
他国っていうより隣国ってばぁやは言うけどあまり使われてないから他の人には他国って言うのよ!
隣国には大きい門があって門番が必ず居るって話よ。
もしも門番の人に引き止められたらこう言ってね。
ヴァネッサからお使いを頼まれて癒し手の知り合いに会いに来ました。
どこから?って聞かれたら辺境から来ました。って言うのよ?
お嫁さんから大事だよって言われた事は癒し手の名前を言わない事。
相手がもし癒し手の名前を言わなかったらその人は人攫いって言われたわ。
お嫁さんがその癒し手によく会っているのを門番と街の人は知ってるからお嫁さんの名前出してその癒し手の名前言わないってことはないんだそうよ。
その癒し手はセレネ様って言うそうよ。
セレネ様は癒し手でありながら伯爵令嬢だって聞いわ。
セレネ様の名前は覚えておくだけで充分よ。
聡明なお嬢様ならきっと無事にセレネ様に会えると思うわ。
ばぁやは合流の報告をお嫁さんから聞くのをまってるわね。"」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます