3人での話し合い?3
「そう言っていただけるのは嬉しゅうございます。」
「それで?
ばぁやはなんの情報を掴んだの?」
「そうですね。
7歳の時に魔法属性と魔力量を測りに行ったあと、その時の服装のまま何処へ捨てるとメイド達が話してるのを聞いたのです。
他には……。
メイド達は……。
"〈忌み子説を信じるなんてなんて馬鹿なんでしょう。〉
〈子供をちゃんと育てないのは法に反するのにね。〉
〈双子を離れ離れにした時点で違反してるのよ。〉
〈息子の方にすら滅多に行ってないんだから離す必要あったのか疑問よね。〉"
というのがございました。」
「本当に色々話してるんですね……。
分かっていながら止める人はいなかったんですか?」
「居りませんでした。
奥様側の使用人は……。」
ばぁやは暗い顔をしだした。
使用人にとっての利点があるのか?
「隠しても無駄ですね……。
坊ちゃんは理解力がありますから……。」
「知ったらまずいことでも?
俺が思うのは使用人にとって母さんは利用してる相手なのでは無いんですか?」
「さすが坊ちゃんですね……。
そうなのです。
奥様は物が無くなっても気づきもしない。
欲しいものは……旦那様に内緒で買ってるみたいですが……。」
「父さん……。
気づかないってことないよね?」
「もちろん知ってる。
それしか発散出来る方法を知らないんだから諦めた。
社交界やお茶会に行かないくせに買ってるから俺には意味がわからないけどな。」
「金の無駄です!」
「散財はしないように言ってあるから。」
「甘々ですね……。」
「坊ちゃん……。
旦那様も仕方なくなので許してあげてください。」
「仕方なくで買い与えてそれが使用人に流れてるなんて馬鹿げてます!」
「使用人に流れてるってのは知らなかったけどな……。」
「お坊ちゃんは奥様に対して興味無さすぎますからね。
ここまできたのであれば買い与えなくて良いかと……。」
「いきなりやめさせると妹が居なくなったせいと騒がれるかと……。
まずは手癖の悪い使用人達を解雇しましょうか。 」
「当主の俺じゃなくなぜお前が決めるんだ!」
「父さんがやらなそうなので。
使用人のリスト作成はばぁやと俺の執事に任せます。
執事長には母さんの散財が無いか再チェックと父さん側の使用人の裏切り者探しをしてもらいましょう。」
「的確すぎる……。
本当に7歳児を相手してると思えなくなってくる……。」
「お坊ちゃんがしっかりできない分助かるではありませんか。」
「………………。」
「使用人問題はこれで問題なさそうですね。
さぁ妹の為に何をしたのかやっと聞けそうです。」
にこやかに微笑んで告げる。
目が笑ってないとかはきっと無い。
だって妹の為に数年かけて準備してくれてるはずだから……。
「もちろんでございます。
企みを知ったのが4歳の時でしたので、3年の猶予がございました。
息子のお嫁さんに必要なものは全て頼みました。
お嬢様を外で生活しなきゃいけない期間があるとはいえ設備不足にはしたくないので……。」
「それだけの事を頼んでおいてバレなかったんですか?」
「お嫁さんからはこんなに色々頼んでお母様が面倒見てるお嬢さんに何か起きるってことかしら?ってバレました。」
「情報漏洩しかねない状態……。」
「ですが安心してください。
お嫁さんには情報漏れると大変だから内密にお願いしてるって事を理解したみたいでした。」
「優秀すぎる……。」
「お嬢様が使うテントは空間魔法を使って1部屋分を再現して外でもお風呂に入れます。」
「……はぁ!?
考えたの父さんですね?」
「そうです。
それにお嬢様のお洋服も……。
お嬢様が使うタオルも……。
外で調理する為の調理道具一式……。
調理道具に関しては食べる時に必要なものまで一度に出せるようになっております。
あと食料、お水、おやつ系も……。」
「…………。」
絶句して言葉が出ない……。
ばぁやが説明してる隣でドヤ顔してる父さんをちょっと……いや……ほんの少しだけ殴りたくなってきたかも?
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