3人での話し合い?1
「そろそろ…。俺も話していい?」
ばぁやと父さんがこちらを見る。
ばぁやを座らせなきゃいけない気がする。
今は使用人としてじゃないはずだからな。
「立ったままって訳にも行かないでしょ?
座ってください。」
「坊ちゃん。私は使用人ですよ?」
「使用人として今ここに来た訳では無いですよね?」
「坊ちゃんは聡明ですね。
それでは旦那様の隣に失礼します。」
ばぁやは父さんの隣に椅子を移動させてから座った。
母のような感じがするのは俺の中で母の愛情不足ってのが強いのかな?
「坊ちゃんはどこまで知っておられますか?」
「多分……全部かな…。」
「そうですか…。
旦那様はこれからやる事がございましょう。
それでもまだいらっしゃいますか?」
「俺が邪魔だと聞こえるんだが?
把握しといた方がいいだろう。
気にせず話せば良い。」
「父さんって堅物だよなぁ…。」
「アトラの中でどんどん俺のイメージ悪くなってないか?」
「最初からでしょ。
今更気にしないでください。」
「坊ちゃんはまだまだでございますね。」
「アトラは本当に7歳児なのか!?」
「旦那様何を疑ってるんです?
お嬢様よりはまだ可愛い方でございますよ?」
「「……………。」」
2人して黙るしか無かった。
俺のがまだ可愛いってどういう事!?
妹をずっとみてきたから分かることがあるって事なんだろうなぁ……。
「お2人はお嬢がどんな子なのか。何も知らないではありませんか。
想像するだけで、分かるとは思えません。」
「俺は…聞きたい。
追い出された妹の事を…。」
「坊ちゃん…。
追い出さたなんて可愛らしい言い方なさらないでください。
森に捨てられたんですよ?」
父さんが馬車とか用意したって…。
捨てたのは父さん?母さん?どっちなんだ…。
「おいおい。
捨てられたってもんじゃない。
俺が手配しなかったらもっと酷かったんだぞ。
あれの計画はさ。」
俺は黙って聞くしかできない。
今言葉を発したらいけないと思った。
「そうでございました。
追い出しただの捨てただのより酷かったですね。
生きていけないのではないかと思える程で……。」
「だからまだいいんだ。
俺は忌み子説を知ってたから手が打てたようなもので、知らなければ野垂れ死ぬような事だった。」
「お坊ちゃんの慌てようは酷うございましたからね。
いつも遠目からしか見守られながらソワソワと…。
お嬢様はそんなこと知らないから可哀想でございました。」
「お坊ちゃん呼びはやめてくれって何度も言ってるだろ!」
「私にとってはいつまでもお坊ちゃんでございますよ。
お嬢様を任せたのもお坊ちゃんではございませんか。
これからはお嬢様のかわりに坊ちゃんに使えた方がいいですか?」
「大事な娘だからな…。
他のやつにだったらあそこまで保てなかっただろうさ…。
だからこそばぁやには感謝している。
それに息子だって同じさ。
娘がいない今は手持ち無沙汰になるだろさ…。
だからアトラについてくれ。
出来れば離れてる間の出来事とか話してやって欲しい。
俺よりも会えてないはずだからな。」
あれ?これ……俺……いらなくない?
2人でにこやかな談笑してるけどさ。
俺いる?ここに?必要ある?邪魔じゃない?
ばぁやって人は今度は俺に使えるってのは決定事項な感じで話進んでるけど俺にも分かるように…。
子供扱いしてくれないから諦めよう………。
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