No5 新たな依頼
「だから誤解だって」
俺はさっきまで死闘を繰り広げていた相手の誤解を解こうと
必死で弁明している最中だ。
「私の体にあんなことやこんなことを!!!」
ベンデッタが慌てた様子でまくし立てる。
「わかった、わかったから!離れればいいんだろ!」
「早くどいてください!!」
「離した瞬間、攻撃だけはしてくるなよ」
俺はベンデッタから離れる。
「やっと離れましたね、このロリコンが」
嫌悪感マックスでこちらを睨んでくる。
「俺はロリコンじゃない、というか本当に何も知らないんだな?」
「知らないも何もそんなやましいことなど一つもしてません」
「そうか、ならよかった」
俺はほっと胸をなでおろす、本当に、殺さずに済んだ。
子供を殺すとなると後味が悪くなる。
「先ほど言ってた、エンデッタけいかく?とは何ですか?」
「さぁな、俺も知らないし、君は知らないほうがいいことだ」
むすっとした顔でベンデッタはすねる。
でもほんとに知らないほうがいい、こんな類の計画書は、厄介ごとの宝石箱だ。
「取り合えず、君も頭怪我しただろ」
「あなたのおかげでね」
「それはどうも」
「褒めてません!!!」
ベンデッタが怒鳴る。
「へいへい、行きますよ、お嬢ちゃん」
「お嬢ちゃんじゃない!!」
俺たちはエドウィンのもとへ行った。
「また面倒ごとを持ち込んできたのですか?」
「俺は襲われたんだぞ」
「どうせ自業自得でしょう?」
「あの部屋へ後押しした奴に言われたくないね」
「それにしては、結構やられましたね、腹のほうがごっそりと」
「くそ痛かったんだぞ」
俺は、ロッカーの中からシャツを取り出し着替える。
「傷が、もう」
驚いた声で呟いたのは、ベンデッタだった。
「まぁ、特異体質ってやつだ」
「傷の直り方が異常です」
「そういう能力だって考えてくれ」
「、、、仕方ないですね」
どこか消化しきれないような顔をするベンデッタ
すると俺の肩をポンポンと後ろからたたかれる。
後ろには、エドウィンがこっちに来てくれと手で合図していた。
何だ?また面倒ごとか?
「あの計画書ですが、ここ数年前ですかね。子供の人体実験で町が壊滅した事件ありましたよね」
「そんなのあったか?」
「たく、あなたという人は、その子供が未知のウイルスで肥大化しそのまま爆散、小さい核爆弾のようなものが町を襲いましたって事件です」
「あぁ!あれか町中が肉片とがれきで粉々になってた」
「それです、ボスに確認したところ、その事件と関係性があるようです」
「ほう、関係性がある、だけで終わらせてくれないんだな」
エドウィンが深刻そうな顔で俺の顔を見る。
「ボスから新たな命令です。館の主’’エンデッタ・ベンデッタ’’を
本拠地まで護衛せよ」
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