第38話 ネルド/嵐の日(2)
ステータス画面を共有し確認してみると、レベル100対象のプテラを2体倒したことにより、レベルが70まで上がっていた。
「やっぱり僕の育成プロセスは完璧ですね」
この部屋はういをだしても許される部屋であることが確認されたので、【無限フリースペース】内のハウスから出したうえでアオくんが抱っこし、ういの前足を動かしながらジェスチャーをしている。若干ういは迷惑そうだ。
しかしもって「育成プロセスは完璧」といいつつ銃壊れてて今武器ないんたけど。
そしてステータスボードを開いたついでに、いつの間にかあふれかえったスキルポイントを振ってみようとしたところ、エラーになる。
「これ、スキルポイント振れないんだけど」
「えっまさか」
ポイントを振ろうとしたり、スキル開放しようとすると出る文字がある。
『冒険者ギルドのランクが不足しています。冒険者ギルドを訪れクエストを受注してください。』
私のレベルは上がっている。スキルポイントもいっぱいある。ただし、冒険者ギルドのランクは低い。
ゆえに、冒険戦闘系スキルはまるごと冒険者ギルドのレベルに由来するから取れないというのかアオくんよ。
え、そういう仕組みになってたんですね。じゃないわ!!
チーズ
LV.70
HP:1150
MP:750
スキルポイント:1350
スキル:合成 レベル1《レベルアップ:研究者ギルドCランクで開放》
時間干渉 レベル1《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》
解析 レベル1《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》
《冒険者ギルドCランクで開放》
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固有スキル:銃弾作成
汎用スキル:鑑定レベル3《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》、
ステータス確認レベル1《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》
パッシブスキル:視力強化レベル2《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》、
魔石収納、
動物言語レベル1《レベルアップ:冒険者Cランクで開放》、
アイテム収納
魔法属性:雷、地、召喚、????、????、????、????
ギルドランク:
《ランクアップまたはクエストを受注したことのあるギルドのみ表記》
■冒険者ギルド:F
《ヘルプ:レベル50以上となりましたので、冒険者ギルドクエストをステータス画面で受注・進行・納品が可能となります。ただし、ギルドランクアップは各都市の冒険者ギルドで行ってください》
■研究者ギルド:D
《ヘルプ:ランクアップ該当となる成果がありましたら、各都市研究者ギルドで成果報告を行ってください》
スキルランクアップは要するに、とりあえずなんでもCランクまでいかないとどうにもこうにもならないということか。ただ、レベルが上がったことで冒険者ギルドのアイテム収集・納品がステータス画面で行えるようになったことだけはラッキーラッキー。
あと、固有スキルではなく誰でも取れる汎用スキルもかなりとれるようにはなっているが、とりあえずポイントをのこしておきたいので保留。
「でもさ、結局ギルドのタスク管理が楽になった以外、特になんもかわってないじゃない!何が育成プロセスは完璧!なんだか。不完全でしょ!」
アオくんはういの背中に顔をうずめ息を吹き込みブーとか音をならしている。聞かぬふり見ぬふりを決めこんだようだ。
天気荒れてるし研究者ギルドの研究ぐらいしかできないんじゃないの今日は。
と思った矢先、異変が起きる。
ドンっ
大きな地響きが鳴り、その後小さな揺れが続く。
「アオくんういちょうだい。ハウスさせるから!」
ういを受け取りフリースペースのういの家にハウスさせまず安全確保。そういえばういのステータスまだ見てなかった。
そして、窓の外。
私たちが遠めに見るだけで足を踏み入れたことがないこの国の王城が、赤く燃えている。
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