第27話 生徒会
「それじゃ、話の流れでちょっと真面目な話になるんだけど…まずは属性の話。レリアが雷属性を大々的に見せた事で学園側も生徒側も大騒ぎ…三属性持ちなんて希少も希少だからね。でも想定してたよりもあんまり話は大きくなってない。これは多分今年の主席君が影響してるだろうね~」
「あのリライ公国の?」
「そうそう、あの王子か王女か分からない子。あの子が四属性持ちだからだね。でも問題はユニーク属性だね…」
「…やっぱり使ったらダメでしたかね?」
「いや?別にそういうわけじゃないよ。ただ、流石に一年生でユニーク属性を持ってたらオーバースペックだからちょっと特別処置があるかもって感じだね。例えばこれからあるダンジョン実習で組む人が限られたり、イベントの時にちょっとしたハンデがあったりね」
「はぁ…?」
「まっ、ここら辺は多分学校側から説明があるはずだからそのときに聞いてね」
まぁ、そりゃそうなるかって感じだ。今の一年生相手なら結界属性で守りながら俺が稲妻属性を降らせまくれば無双できる。というか今回のバトロワを見てた感じ、二年生相手にも超有利に戦えるだろう…ハンデとかがないと他の生徒がイベント等を楽しめなくなる恐れがある。
だからこんな感じの処置がとられるのは当然だと思う。とは言え学園がレリアがイベントを楽しめないようなハンデは付けないとは思うが…ユニーク属性や獣化の禁止みたいな能力自体を縛る感じの処置を取るのは多分学園側もやりたくはないだろうし。
「それで次が私からの本題。レリアには生徒会に入れる権利があるんだけど…どう?入ってみない?」
「…生徒会ですか?」
「そっ、私が会長を務めてる生徒会。各学年の優秀な生徒が二人生徒会に入るのが恒例になっててね〜。そこでレリアが今年は目をつけられたってわけ」
「えっと…生徒会は何をするんですか?」
「おっとそうだったね…じゃあ説明しようか」
そうしてルクリア姉からの説明が始まった。
大雑把にまとめると、生徒会とは主に生徒を纏める役割を持った人達のことらしい。
一応暴れてる生徒達を他国の生徒であっても武力行使で抑えつける権力を持った風紀委員も居るが、生徒会はその武力行使に関する権力も持ってるらしい。
仕事はそこまで無いらしいが(と言うか前世でよく描写された書類仕事とかが重要機密って事で全部学園がやっている)、時々生徒達の旗印にされたり、イベント時に司会だったり救護班とかになったりとするらしい。
そして生徒会として動く時は【学園側の勢力】として動く事になっている。
つまりは今のレリアが他国の生徒のイジメを止めたとすると、【プリモディア王国のレリア】が干渉したと言う事で問題になる可能性がある。
だが生徒会として動けば、【シオン学園のレリア】として動けて、問題にはならない。
もしこれで恨みを買って相手がレリアに…国に大して悪事を働いたならばシオン学園の勢力がその相手を潰すらしい。
つまりは『生徒会として動いてる時だけ』シオン学園都市と言う勢力の後ろ盾が出来るのだ。ちなみにシオン学園は優秀な人が多い為、大国一つと正面衝突しても生き残るとされている。
まぁでも…生徒会として動いても結局権力を盾にバカ言う奴がいる為、元から権力の高い王族や公爵家、侯爵家の生まれの人の中で実力の高い者が選ばれるらしいが。
「こんな感じだね〜。仕事が与えられる代わりに学園側が便宜を計ってくれるし、学園からの評価も高くなるし。それに生徒会員だと決闘申請も少ないから過ごしやすいんだよね」
「…そうですか。リファル、どうしましょう?」
いや、俺に聞かれてもって感じなんだが。
まぁでも、私的には別に入って良いと思う。時間が掛かるような拘束があるわけでもなく、仕事もそこまで大変な訳でもない。
にも関わらず学園側が便宜を計ってくれたり、評価が高くなったり…かなりメリットが多い事は確かだ。私的にはなっても良いと思う。
………でもレリアに決めてほしいため、俺はダンマリを決め込む。
と言うかさっさとこのフユの拘束から抜け出したいっ…!俺に巻き付いた状態でモゾモゾ動かないで欲しい…すっごいこそばゆいから!
「………うーん。いや、うん…よし。分かりました、生徒会加入の話を受けてみますっ!」
「おっけい分かった!ならこっちで話を通しておくから連絡を待っててね…多分近いうちに生徒会加入の話が学園からくると思うから」
「分かりました」
…どうやら決まったらしい。俺は特に何も言ってないからこれはレリアの意思だ。ならば俺はその意思に従ってレリアを支えていけば良い。
さてと、これから生徒会とか学園からのハンデ処置とか…どうなるのかねぇ。
………ところで、フユはいつになったら離れてくれるんだい?流石にずっと頬擦りされたり尻尾をスリスリされ続けるのは精神的にも疲れるんだが?
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