5話 炎魔法と光魔法と治癒魔法
その日俺は冒険者ギルドに向かっていた。
ハンナさんに会うためだ。
医者って言うくらいだから治癒魔法を使えるだろう。
父さんが使えない以上ハンナさんに教えてもらうしかない。
いや、父さんよりもハンナさんに教えてもらいたい!
炎と光魔法はとりあえず後回しだ。
そんなことを考えているうちに到着した。
受付に行きソニーさんにハンナさんの場所を聞くと、前に俺が寝ていた場所にいるらしい。
そこに向かうと、ハンナさんが怪我人に治癒魔法をかけているところだった。
「ハンナさん。」
と呼ぶと、
「ノアくん?ちょっと待ってね。」
一旦部屋から出て少し待っているとハンナさんが部屋から出てきた。
「どうしたの?」
「魔力適正が治癒魔法なんですけど、どう使えばいいか分からなくて。俺に治癒魔法を教えてくれませんか?」
「いいよ。」
軽っ!
「ちょうど助手が欲しかったんだ。」
完全に労働力として見られている。
◇◇◇
結論から言うとハンナさんは教えるのがとてつもなく下手だった。
されたのは感覚の話だけだ。
「感覚をつかめたら助手にしてあげるから。」
助手にはなりたいが、感覚が分かったら苦労しない。
「とりあえず炎と光から練習するか。」
炎魔法は一般的なものだし、光魔法は父さんのを見ていたから大体わかる。
思った通り炎魔法はすぐに使えた。
手のひらサイズの大きさの炎ならすぐに出せる。
光魔法はレーザーを出せた。
でもまだ石ころも破壊できない火力だ。
試しにライジングを発動した状態で炎魔法を使ってみる。
「うわ!」
大岩ほどの大きさの火球が出た。
続いて光魔法を使ってみる。
石は破壊できるようになった。
ライジングは身体能力だけでなく魔法の力もあげるみたいだ。
「俺のスキル結構強いのでは。」
そして俺は2年と少しの間魔法の練習をし続けた。
もちろん勉強もした。
ギルドの先生は厳しかったが学業は大丈夫と太鼓判を教えてくれた。
そして、俺のランクもEからCになることが出来た。
ゴブリンキングは炎魔法と光魔法を合わせた光炎によって倒した。
光炎は炎魔法と光魔法を掛け合わせたことで威力は炎魔法を超えており、スピードも光魔法並になっている。
炎魔法ではスピードを上げきれず、光魔法では威力を出すことが出来なかった。
その俺が、この2年であみ出した最強魔法だ。
俺も13歳になった。
とうとう王都の学校の入学試験が始まる!
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