第21話 因縁の決着
恒星、レギナ、両者の攻撃は互いがだがいの技を相殺し、地そのものを削る
「さっきまでの貴方とは大違いね、まるで別人みたい」
「カレアの言葉を忘れてたよ」
「朱雀星君の?」
『怒りは最大の敵だ』
「怒りで我を忘れてた、だからあんな効く保証もない即死技だけ使ってたんだろうね」
2人は少しの会話の後、再び攻撃を再開する
《
《反転舞斬》
レギナの放った魔法は魔法の反転化、威力が強ければ強いほどその威力は弱くなる、だが強すぎるものは反転できない
「あら、消された…めんどうねその魔法」
恒星が発動した魔法、それは不完全ながらも神の御業であった
《
「なっ!?アルセの能力!?」
「いいえ、あの神の力ではないわ、來星が使っていたフルキャンセルを独自に改良して術式化したもの、おかげで貴方の反転術はもつ使えないし、あの厄介な状態異常も1日使えないわ」
「残念、私は同じはお前に学習されるからあんま使わないようにしたからね!」
《反戦・夜の乱れ》
レギナの攻撃は恒星の体をいくつも貫き、胃、肝臓、腎臓を貫いた
その瞬間に恒星は能力を発動しながら貫かれた箇所を治し始める
「ふぅ、乙女の身体に穴を開けるなんて、随分と酷いことをするのね」
恒星は完全に元に戻った状態で1度体制を立て直す
「黙れ、こんなきゅーてぃーな可愛くて性格もいいパーフェクトな乙女の肋を容赦なく折るお前もどうかと思うんだけど?」
「まぁまぁ、そこはいいじゃない、ふふっ、貴方もう魔力残量が少ないでしょ」
「よく分かったね、そのとーり、私の魔力残量はもうそこを尽きる、でもそれはお前も同じこと」
「残念、私はあと1回全力で魔法を放ってからワープを作れるほどの魔力は残っているの」
「そう、なら話は速い、全ての魔力を完全に使い切らせ、撤退を不能にしてから殺す」
「なら私はあなたを一撃を葬り去る」
両者魔力を高める…ここでレギナは不意打ちを考えた
だが恒星は戦いに美を求める戦闘スタイル、いつの間にかレギナはそのスタイルに入り込んでいた
《
《
お互い今出せる最大の一撃を繰り出す
両者の刀が火花を上げながら効用を交わす
そして勝ったのは
「私の勝ち…」
「嬉しかったわ、レギナ、貴方が吹っ切れて、私と本気で殺りあえるまでになるなんて」
「この事に敬意を表して、私達はアイズブルームから手を引くことにするわ」
「…恒……星…」
「あまり喋らない方がいいわ、身体の骨が折れるわよ」
恒星はレギナに治癒魔法を掛け、銀星の元へワープし、銀星を連れて撤退しようとした
ギュンッ
だが1人の女がそれを許さなかった
1人の女の指先から放たれた一撃は恒星の腹部を貫いた
〈これは手土産、持っていきなさい、ちなみにその弾丸は完治するまで2年はかかるから、もし今後アイズブルームに手を出すようなら、これを心臓に撃ち込む、肝に銘じておいて〉
そしてその女はレギナを抱え姿を消した
恒星は腹部に穴が空いたまま撤退を始めた
アイズブルーム総合病院
集中治療室
1人の男は夢を見た
かつて一緒に戦った仲間の夢
「…………………」
2ヶ月経った今も、彼と彼女はまだ……目を覚まさない
To Be Continued
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