第20話 本当の名前



「恒星…なんで私のお姉ちゃんを殺した」

「さぁ…貴方が1番わかってるはずよ」

(……分からない…私が覚えているのは…お姉ちゃんが殺されたってことだけ…あれ?私って″あの時″何してたっけ?)


少しの膠着の後、δは攻撃を開始した

何か考え事をしている水夏は防げずに吹き飛ばされる

「ってそんなこと考えてて意味ない!今は撤退させないようにしないと……!」

水夏は体制を整え、δの元へ吹き飛んだ

そして虚を取り出し、見えない飛ぶ斬撃を繰り出す


不明斬・双撃フメイザン・ソウゲキ


飛んだ斬撃は2つに分かれ、δの両腕を狙った

その攻撃が当たり、δの左腕が飛んだ

「…ッたいわねぇ、」

(傷が浅い!っどうすれば…)

〈少し借りるよ、君の身体〉


《アクセラレータ・3rdSPEED》


〈させないよ〉


《ブラドザーム式古刀流8式・五月雨切》


突如虚が動き出し、水夏の身体の中に入った

「へぇ…?乗っ取りかしら」

「乗っ取りとは失礼だね、借りてるだけさ」

「良く貴方の国を潰したやつに肩入れ出来るわね…」


『初代ブラドザーム国王ハミス・ブラドザーム革命ヲ起コス者


「おや、ちゃんと覚えてくれてたんだ、ありがたいね」

「貴方にはお世話になったからね」

「さて始めようか、この身体交換は5分しか持たないんだ」

「ええ、始めましょう、早めに死なないでね」


《アクセラレータ・戦慄の乖離》


《ブラドザーム式古刀流・6式・優雅殲滅》


天が割れ、地が割れ、空すら割る

一言で表すのであれば、混沌…そのもののような戦闘が始まった…そして瞬きする間もなく5分が経った

「おかえり…██」

「分かったよδ…お前がお姉ちゃんを殺した理由が」

「へぇ?それなら良かったんだけど」

「お前は何も悪くなかった、悪いのは私だった、名前の通りの行動をしたんだよ私は」

「えぇ、でもあれは仕方がなかった」

「よくブラドザームに顔を出せたものだよ、本当に」

「だから今度はこの名前を、悪ではなく、善に使う、再びあの戦争を起こそうとしているお前は今此処で必ず止める」


レギナ・アポカリプシス終末の女王の名の元に』


「よく分かったわ、レギナ…貴方が吹っ切れたもの、場所を変えましょう、ここじゃ銀星に被害が出るかもしれないからね、ここからは手加減なしの、本気の殺し合いよ」

「始めようか…」



の戦争を】




銀星…紗視点


「いい加減倒れてくれないかい?もうしんどいんだけど」

「この会話デジャブを感じる…いいや、お前が倒れれば終わる話だぞ」

「倒れたら負けの気がするから倒れたくない、てか俺ら偵察に来ただけじゃん!」

「偵察だろうが何だろうが、危険の芽は積んでおくべきだ」

「ちぇっ、酷いやつ」


制入魂・八芒星オクタグラム


悪魔同化・彼岸花デーモンアイズ・ヒガン


その一撃は相殺され、お互い魔力が尽きてそのまま落下した

勢いよく地に叩きつけられるが、お互いに無傷だった

そのまま2人は疲れきったのか眠ってしまった

一方水夏と恒星は…


アクセラレータ・八王遊覧ハチオウユウラン


終末の幽玄シュウマツノユウゲン


「強くなったじゃないレギナちゃん」

「……舌噛むよ」





To Be Continued…

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