第17話 制入魂・魂界


「どうしてそんなに力が落ちているの?朱雀星君」

「悪いが…その名は捨てたんだ」

カレアはδの背後に周り、δを蹴り飛ばす


「ッ…動きにくい」

δは制入魂を食らった場所に治癒魔法を掛ける

傷は治っているが魔力…魂は元に戻るまで時間がかかるようだ

「なるほど、制入魂ね」

「知ってたのか」

「そう、ならお返ししなくちゃね」

δは一気に加速し、カレアの懐にサッと入り込む

そして重たい蹴りを入れるが間一髪で防ぐ

「まだまだボルテージ上げるから、ついてきてね」

來星は何が気づいたのか特大の魔法陣を展開する、完成した魔法陣でδの身体に魔法を埋め込もうとした、だがやはり効かなかった

「ダメか…カレア避けろ!」

來星はカレアに向けて叫ぶ

だがδの攻撃は既に始まっていた


《アクセラレータ・3rdspeed》



俺は反応する間も無く拳が直撃し、100m近く吹っ飛ぶ

「ってぇなぁ」

(…來星が防御魔法挟んでくれてなきゃ今頃身体バラバラだな)

「ほらほら、休んでる暇なんてないわよ」

δは立て続けに攻撃してくる

「よし、ここなら」

俺は迫ってくるδの前に立ち、拳を構える

「何やってるの?自殺行為に走ったの?」


《アクセラレータ・4cespeed》


δはさらに速度を上げ、突撃してくる


「…ここか」

俺は右手に力を込め、腰を使って強烈な一撃を作り出す


《制入魂》


「なにこれ、魔力の制御が難しくなってる」

「ちょっと工夫したら制入魂も発動しやすくなる…」

「カレア!今のお前なら魔力の世界に入り込むことが出来るはずだ!」

「魔力の…世界?」

「目を閉じて感じるんだ、魔力と自分がひとつになる事を」

俺はそっと目を閉じ、瞑想する

何故だか分からないけど心臓の音がとても聞きやすい

……ドックドックドックドック

魔力の流れも何もかも分かる

「戦いの時に目を瞑るなんて、自殺行為よ」

δは隙を見つけたように爆速で俺に攻撃を仕掛けてくる

δの攻撃は確かに俺に直撃た、だが脈はまだ打っている


制入魂・魂界セイニュウコン・コンカイ


「感覚は…掴んだ」

「やはりそうだ…この″2人″は我の想像通りだ」「流石朱雀星君、生きてたのね」

「おかげさまでコツ掴みましたよ」

「本気を出さなきゃ貴方に勝てないわね、私も本気でやるわ」

δから禍々しい魔力が溢れ出る

その魔力はアイズブルームにいる全員を抑え込むように

だがたった2人だけは立っていた

「おはよう、███」

完全回復した水夏が戻ってきた

「ごめんカレア…ここは私にやらs」

「えやだ、俺がこいつ捕まえて懸賞金とるから」

「私がとるんだけど?」

「あげません」

「なら早い者勝ちだね」

「いいわね、███が芸術性をかけているけれど、今の状況なら楽しめそうよ」

「水夏、足引っ張るなよ」

「誰に言ってるの」


《風化》


水夏が風と共に姿を消す

その風は魔力を含んだ痛々しい魔力だった

そしてδの懐に潜り込み、一撃を放つ


制入魂・復讐セイニュウコン・リベンジ


水夏が放った一撃は空ごとδの腹を貫いた
















『制入魂を獲得』


『命名・水夏から███』


『ランクの上昇、ランクBからランクγへ昇格』


『種族:██より女神に進化』


『ライブラリを閉じますか?』


YES/No


『シャットダウンを開始します』


『シャットダウンに成功しました』


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