第12話 報酬
ブラドザームが邪神クレハに襲撃されてから4日が経った
そして私達はブラドザーム国王コール・ブラドザームに呼び出された
「我が国の英雄たちよ、良く来てくれたな」
私達が城に着くや否や国王直々に出てきて、私達をもてなしてくれた
「コール様、カーテ様はお戻りになられたのですか?」
イマが国王に質問する
ちなみにカーテとはブラドザーム騎士団団長であり、金の都ガーデルア(別名ドライクカンパ)に遠征に行っていたらしい
紗いわくカーテ・ブラドザームはこの世界の人間の中で10本指に入るレベルの強さらしい
「カーテは明日帰ってくる、そうなればイマよ、お主はどうするつもりだ?」
イマはこちらを向き「この者達と旅をします」と国王に言った
国王は笑いながら「お前の活躍の知らせを楽しみに待っておるぞ」と言った
国王は顔を変えて、話し始めた
「さて英雄達よ、改めて国の危機を救ってくれたことに感謝する、お主らには相応の報酬を与えるべきだと思っておるのだが、望みの物はないか?」
国王は報酬を与えると言い、宝物庫へ連れていってくれた
私達は各自欲しいものを5個宝物庫から貰った
「あ、報酬で思い出した、能力の報酬受け取ってないや」
私は宝物庫で能力の存在を思い出し、その場で能力を発動して報酬を受け取ろうとした
『任務・王の都ブラドザームにて出現した800体の魔物を討伐せよ』
『任務に成功しました』
『報酬・『
『ライブラリを閉じます』
バチバチバチッ
ライブラリを閉じた瞬間凄まじい雷光が宝物庫を走る
そして宝物庫の中にある1つの宝箱が私の元へ来た
そしてその宝箱が独りでに開く
開いた宝箱を覗くと1本の刀が入っていた
凄まじい勢いでブラドザーム騎士団の騎士と国王がやってきた
「無事か英雄達よ!」
国王は私の手元を見ると驚いた様子でこちらに寄ってきた
「お主…その刀…」
私は何かしたのかと思い慌てながら「え!あの、!違うんですなんかこの宝箱が独りでに開いたんです!!」と必死に弁解した
すると国王は驚いたようにこう言う
「その刀が…お主を選んだのか…」
私は困惑しながら取り敢えず城の広場に出た
話を聞くとこの刀は8500年前にブラドザームの危機を救った初代ブラドザーム騎士団団長が今際の際に作り出した刀らしい
その刀は作り主にしか扱えず、他のものたちが握ろうとすると腕が吹き飛んだりして危険と見なされ宝物庫へ封印されていたらしい
「私がそんな凄い人の刀をなんで…!?」
「凄い事だよ、″彼″の刀を扱える者なんて一切生まれて来なかったんだから」
私の肩を叩きながら紗が言う
私は紗が居ることに驚き咄嗟に置いてある手を振り払ってしまった
「紗!?起きたの!?」
紗はあの戦いの後能力暴走を起こしアルセに抑えられてからずっと眠っていた
「ごめんごめん、自分の魔力を抑えるのに時間がかかっちゃって…」
紗は頭をかきながらそう言いつつ、私が握っている
すると紗の手が吹き飛ぶ
「おー、本当に腕なくなるんだ」
紗はどこかから腕を持ってきて接合した
「いやグロいグロい」
こうして国王による報酬授与は終わった
〜4ヶ月後〜
「英雄達よ、これから起こるお主らの旅が災難に見舞われたとしても無事に終わることを祈っておるぞ」
私達は国王に見送られてブラドザームを旅立つ
「んじゃ行きますか」
「だねぇ」
「行っておいで〜」
アルセが手を振って見送っている
「なんでアルセ様はまだここにいるの、?」
紗の質問にアルセは「ニートできるから」と答えた
紗 は「本当にこいつは」みたいな顔で見ている
クレハ襲撃から4ヶ月
私たちはブラドザームで英雄扱いされ
旅の準備をしてきた
「んじゃ、行きますか!」
私が意気込むとカレアが「さっき俺言ったぞ?」と言ってくる
「気にしちゃ負けだよカレア君」
気を取り直して私は意気込んで
「私達の目的地は南西海岸!サウフェストコースト」
「死者の魂が集まる魂の都!」
「それじゃあ!しゅっぱーつ!」
するとスアが横から「南西海岸まで行くのにこっからだと4年近くかかるけど」と言う
「え」
「え?」
「え??」
カレアとイマが同時に驚く
「知らなかったの?」
「知りませんでした…」
「まぁまぁ、旅してれば忘れることもあるよね」的な顔でイマがこちらを見つめている
「なんだ!?やるか!?」
私がイマに喧嘩売るとイマは喧嘩を買おうとする
カレアが手をパンパンと叩いて「はいはい行くよ行くよ、スア、次の目的地どこ?」と聞く
スアは地図を開き「ん〜とな、こっからだと…花の都…アイブルームだな」という
「ならアイブルームに向けて!しゅっぱーつ!」
こうして新たな旅が始まった
To Be Continued…
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