第002話 自然の摂理と快感、そして愁い
物語の開始早々に野ションに
一応本作の主人公で
──排尿、それは自然の摂理。
生きとし生けるものは決して逃れられぬ
どんなに美しく可憐な少女であったとしても、その宿命からは逃れる事は叶わない。
その様な幻想を抱いているのならば、かの英雄譚に出てくる〝幻想を殺す拳〟を有する者に殴られて
それを拒むのであれば、別の英雄譚の名言『理想を抱いて溺死しろ』に従い、有り得ない理想を追い求め、ただの一度も女性から理解されず、独り未経験のまま
閑話休題
「──はぁぁ、我慢してたから少し気持ちいいかも⋯⋯」
この日の朝に、フロレアルは故郷の村から初めて旅立ったばかりであり、見知らぬ場所での野ションを気恥ずかしさから我慢していたのであった。
そんな彼女は、少し痺れる様な気持ち良さに瞳を潤ませつつ、相も変わらず頬を染めたまま呟く。
「それにしても、今までしたことがある故郷近くの見知った山の中とは全然違うわ──。すぐ近くにある街道、いつ
そんな独り言を無意識に口から放ちつつ、用を足し終えたフロレアル。
洗浄魔法を自分自身の下腹部へと施すと、次いで地面の穴をいとも容易く塞いでしまう。
そしてパンツを腰まで引き上げ履き直し、ローブの裾を下ろすと、そそくさと身だしなみを整え、魔法鞄からマントを取り出し羽織ると付属するフードを深く被る。
その時、彼女はふと思い呟くのだった。
「──どうして、こうなっちゃったのかな⋯⋯」
──この世界の人族は十五歳を迎えると神殿傘下の教会にて成人の儀を執り行い、その際に神様からの賜るとされる己の
その時、人は初めて己が保有する真なる能力の全てを知る事になるのだった。
──事の転機は一週間前。
フロレアルは、十五歳の誕生日を迎え、晴れて成人の儀を受けるに至ったのだった。
その結果、とある理由から彼女は生まれ育った故郷から旅立つこととなったのである。
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フロレアル(主人公)①
https://kakuyomu.jp/users/kunnecup1103/news/16818093076506181419
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