第18回 素材に頼ったらだめだよ

不定期に更新をしております本創作ノート第18回目でございます。

今回のテーマは俳句の素材。俳句に詠み込む言葉についてでございます。


先日、下記の俳句をカクヨムで投稿しました。


 ①焼きそばに並ぶプリキュア夏祭

 ②子午線の西から来たり新社員


その後、掲句を俳句教室の先生にも読んでいただき、コメントを頂いたのです。

その結果、


【①について】

・プリキュアが並ぶという情景がよく分からない。コスプレをしている人がいたということか?

・俳句にどんどん新しい言葉を持ち込もうと挑戦する姿勢はよい。

・ただ、面白い素材やモチーフに頼って、情景や情感の描写がおろそかになってはダメ。


【②について】

・「子午線」という詩的な言葉に頼りすぎ。

・新社員がどんな人か全く見えてこない。西日本の人というのが、面白いのか?


とのご指摘を頂戴しました。


①については、夏祭で焼きそばにプリキュアが並んでるんだから、小さい子のお面であることは自明だろう。

その可愛らしいユーモラスな情景も描けているのではないかと考えておりましたが、なかなか伝わりづらかったのかもしれません。


また、②は姫路出身の新入社員が入って来まして、それが珍しく(私の勤務先には関西の方が入社するのは珍しいので)、その時の感慨を詠んだものです。ただ、「子午線」という言葉に依存して、「だから何?」「それの何が面白いの?」というレベルの句になってしまったなと感じます。


先生からのご指摘で重要なのは、「面白い素材やモチーフに頼って、情景や情感の描写がおろそかになってはダメ」という部分なのだろうと思います。

この言葉、面白いよね?というだけでは、句としての完成度は低いのだなと。


面白いなと思った光景を句にするときに、それをそのまま描写するのではなく、自分なりの感情や、独自の視点を盛り込まないといけないんでしょうなぁ。

ただ、難しいですなぁ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る