エピローグ マジカル・サイエンス・ファンタジア
「先生ー! シャワーだけでも浴びてください先生!」
ドラゴン討伐の後、メルフィーは有無を言わさず先生の手を引っ張りました。
途中、事態を静観していた街の領主の小間使いの少年や、冒険者ギルドの管理人、その他顔も知らないお
白衣を強引に
「こら、押すな! 痛たっ!」
「もうなんで先生の方が被害
無理やり押し込み、浴室の扉を閉めます、本当に先生はどうしようもない。
改めて奪った衣服を、彼女はアトリエのテラスに持って行きます。
「レムさん、こちらもお願いできますか?」
「ゴゴギ」
'
先生の衣服の泥汚れは酷く、上着は全て洗浄必須です。
ついでに下着も洗いましょう。
洗濯は一旦レムさんに任せると、彼女はキッチンに向かいました。
「私の料理が美味しい……ふふっ」
あの言葉、凄く嬉しかった。
先生も料理は出来るんですけど、私の料理が美味しいなんて、張り切っちゃうじゃないですか。
今日は兎に角疲れました。けれど充実した疲れです。
ドラゴンを相手にするのはやっぱり怖いし、出来ればもう二度と嫌ですけど、未だに興奮している自分がいました。
だって、あんな恐ろしい生き物を撃退出来たんですよ?
先生の
お祝い……したいですけど、ちょっとだけ、ちょっとだけですね。
「ふふっ、本当に……夢みたい」
もしかすれば、
そう、神の見る
夢というのは不可思議なものですね、今度先生に議題として上げてみましょうか。
この幸せな一時が夢でないなら……。
「おーい、タオル無いかー?」
「あっ、いけない! ちょっと待ってください先生!」
メルフィーは今日も忙しく駆け回る。
とある
きっと、彼女はこれからも、泣いて、怒って、悲しんで、そして笑っていられることでしょう。
いずれ先生と並び立つその日まで。
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