『静寂の日曜の朝に蠢く男』

 日曜の朝ってのはどうしてこうも静かなのか。

 トイレットペーパーを切らしてコンビニに走った俺はそう思った。

 澄んだ空気。ヒヤッとした空気。そこに静寂が付け加わる。

 俺は日曜の朝のこういう雰囲気が嫌いではない。

 こういう雰囲気の中でする二度寝は最高だからだ。

 

 だが、しかし。

 俺のスケジュール帳には丸が付いている。予定アリという事だ。

 日曜に予定を入れた馬鹿は何処か?ここに居る。俺だ。

 あーあ、なんぼ貧乏だからって日曜に仕事をしにゃならんのはキツい。予定を入れた本人だがキツい。

 週5で働いた後に。1日だけ休んで仕事をするのはマゾな行いである。

 

 昨日の休みは寝て過ごした。

 久しぶりに小説を1本書いた以外は何もしていない。

 朝5時に起きて、小説書いて、9時に昼寝を始めて、15時に目覚めて、ドラックストアに行って、酒呑んで、18時位にまた寝て、21時に目覚めて、睡眠薬をブチ込んで、今日の5時まで寝ていた。殆ど寝てばかりだ。俺は易疲労症か何かか?

 

 いい加減。休みの日くらいはリフレッシュの為に何かをしたい。

 だが。何をする前に。眠たくなるのだ、エナドリ飲もうが、前日にしっかり寝てようが。

 部屋が致命的なまでに散らかっているので、片付けくらいはしたい。だが、眠い。

 どうにも。俺は休みの日になると、体のブレーカー的なモノが落ちるらしい。完全に電源が入らなくなる。

 ま。そういうブレーカーが落ちる日があるからこそ、俺の体は保たれているのだろう。

 

 さて。今は6時4分。

 そろそろ着替えて、タバコを吸って、仕事に行く時間だ。

 7日後の休みに向かって、やっていくしかあるまい。

 どうか死にませんように。

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